セドグロに輝いた「グランツーリスモアルティマ」という超個性

Y32型グロリアは、今のクルマと比べても大きいのか?

 Y32型がデビューした1991年当時、3ナンバー化の波が来ており、Y32型グロリアもまた、先代まで5ナンバーだったボディサイズを初めて超え、3ナンバーサイズへと成長した。

 先代Y31型のサイズは全長4,690mm×全幅1,695mm×全高1,445mmに対し、Y32型では全長4,780×全幅1,745mm×全高1,405mm。全長は90ミリ伸び、車幅は50ミリ広がり、全高は40ミリ下がった。

 5ナンバーサイズ、という制限がなくなったことでワイド&ローが強調されたスタイルは、今見てもなかなかにカッコよく感じる。

2019年マイナーチェンジした現行型(V37型)スカイライン
2019年マイナーチェンジした現行型(V37型)スカイライン

 ちなみに、現行のスカイラインV37型は全長4,815mm×全幅1,820mm×全高1,440mm。

 あれ? と感じるかもしれないが、V37スカイラインと比べるとはるかに小さく、当時のクルマがいかにグラマラスで大きなセダンに見える秀逸なデザインをしていたかが分かる。

Y33型にも設定されたグランツーリスモアルティマ

 1995年6月まで販売されたY32型の後継車として登場したY33型グロリアにも、TOPグレードとしてグランツーリスモアルティマが設定された。

10代目(Y33型)グロリアグランツーリスモアルティマ
10代目(Y33型)グロリアグランツーリスモアルティマ

 グランツーリスモ系の特徴である丸目4灯のヘッドライトも継承され、流麗なラージセダンとしてデビューをした。

 また、エンジンが新世代のVQ型へと進化し、TOPグレードのグランツーリスモアルティマには、270ps/6,000rpm、37.5kgm/3,600rpmを発生する3リットルターボエンジンのVQ30DET型が搭載された。

 ボディサイズは、全長4,875mm×全幅1,765mm×全高1,425mmと全長が60ミリも伸び、より一層、グラマラスなデザインへとなった。

 BMWといった欧州車の様な雰囲気を感じさせてくれる低く構えたボディ、丸目のヘッドライト、未来を感じさせてくれるメーターやインテリアの質感など、先代のイメージを引き継いだY33型グロリアグランツーリスモアルティマもまた人気グレードとなった。

 なお、VIP系カスタムカーのベース車両として、長らく愛されたモデルでもあった。

まとめ

11代目(Y34型)グロリア グランツーリスモ300アルティマ
11代目(Y34型)グロリア グランツーリスモ300アルティマ

 グロリアはY34型を最後にその生涯を終え、グランツーリスモアルティマも、Y34型に設定された「グランツーリスモ300アルティマ」を最後に、たった3世代で終わってしまった。

 ただ、1990年代の日産車には(良い意味で)癖の強いものが多くあった。

 901活動による走りへの強いこだわりにより、P10プリメーラやR32型スカイラインなど、数々の名車も誕生した。

 もう一度、あの頃のようなクルマ達が登場するとは思えないが、後世に名車と言われるようなクルマが登場してほしいと願っている。

【画像ギャラリー】901運動で生まれた日産車たち

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