【GT-R、ジムニー、タイプR…】 盤石トヨタに抗えるクルマたち 15選

■ホンダ シビック TYPE R

 ホンダはFFでも全力でスポーツカーを作る。ホンダのスポーツカーに対する真摯な取り組みを象徴するクルマがシビックTYPE Rであり、トヨタに勝っている部分だろう。

全力でスポーツ性能に振り切る姿勢

■ホンダ NSX

「THSII」は仕組み上スポーティさに欠ける。エンジン出力はLC500hが299psだが、NSXは500psオーバーと圧勝。NSXのハイブリッドは、モーターでフロント左右のトルクを制御して自在にコーナリングできるなど、スポーツ走行のためのシステムだ。

500psオーバー! スポーツ性能の高いハイブリッドカー!!

■ホンダ S660

 軽自動車で、オープンカーで、さらにミドシップ。こんな変態的(ホメ言葉)なクルマはトヨタは作らない。ホンダにはあっぱれをあげたい。

クルマ好きに刺さる趣味性の高さ!

■マツダ マツダ3

 同価格帯のトヨタ車に勝るデザインの意匠、雰囲気、高級感があるマツダ3。マツダの高級ブランド路線はこのクルマの成否にかかっているのだ。価格でも同クラスのトヨタに勝っている(高くなった)が、大丈夫か?

デザインと内装の質感の高さ

■マツダ マツダ2

 ハイブリッドではなく、ディーゼルに賭けたマツダ。こんな小型のディーゼルはトヨタにはない。ディーゼル独特の楽しい走りをコンパクトカーでも提供してくれるマツダ、がんばれ!! 

小排気量ディーゼルという独自性

■マツダ マツダ6

 Dセグメントでマニュアルが選べること自体が希少。トヨタはMTが選べても1.2Lターボとの組み合わせだが、マツダ6は2.2Lディーゼルとの組み合わせ。マツダの勝ちでしょう! 

6MTが選べる上質なDセグセダン

■マツダ ロードスター

 トヨタは今年17年振りにスポーツカーブランドであるスープラを復活させたわけだが、ロードスターは途切れず30年の歴史を持つ。継続は力なりである。マツダの考える人馬一体を体現するクルマだ。

人馬一体を体現する歴史あるオープンカー

【番外コラム】トヨタの独走に“待った”をかけるメーカーは現われるか?

(TEXT/池田直渡)

 自動車メーカーの今後20年を決める要素はいくつかある。

 第1に燃費技術だろう。CO2の排出に巨額の罰金が課される時代を迎え、全販売車両の平均燃費を下げられないメーカーは経営が難しい。EVを持っていても、数が売れないと平均は下がらない。作るだけでなく、売らないと意味がないのだ。

 つまりハイコストと引き替えにCO2抑制効果が非常に高い技術も必要だが、最量販クラスにローコストで導入できる、それなりにCO2抑制効果が高い技術も必須になる。

 第2に、先進運転支援技術(ADAS)だ。全車速での前車追尾クルーズや最新の操舵支援は、一度使うと止められない。これらは将来の自動運転へ向けた要素技術でもあり、ADASの遅れは、今日の勝負が不利になるだけでなく、未来の勝負に参加できなくなる。

 第3に、販売会社の改革だ。自動車を無店舗で販売する取組などもすでに行われているが、リコールへの対応を考えただけでも、ユーザーに不利過ぎる。全国津津浦々にラストワンマイルの拠点があることはビジネスとしてもプラスに転化できるはずなので、販売店ビジネスの近代化が勝負の分かれ目になるだろう。

 そのためには、ただ客を待ってクルマを売るビジネスから脱却しなくてはならない。そこでシェアやサブスクリプションなどを含めた新しいビジネスを顧客に提供し、地域のインフラとしてディーラーを活用していくビジネス改革が求められる。

 それらすべてをクリアできるのは、世界でトヨタだけだろう。自社にノウハウが欠けたジャンルは、すかさず専門会社と提携関係を作る。そこで、対立する複数陣営があったら両方との提携も厭わない。

 このしたたかさに「待った」をかけられるメーカーは現時点では想像できない。では他のメーカーはどうするべきか? トヨタが言うとおり、「競争と協調の時代」を受け入れ、アライアンスに加わってトヨタと一緒に発展していくことではないか?

遅れているとみられていたEVに関しても、2020年末頃にレクサス製EVの投入が決定。死角はますますなくなっていく

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