1.2Lターボは割高
1.2Lターボを搭載するツーリングW×B(245万8500円/6速MT)は、1.8LのツーリングW×B(236万6500円/CVT)に比べて9万3500円高い。
それなのにターボには、車線の中央を走れるように操舵を支援するレーントレーシングアシスト、インテリジェントクリアランスソナーなども装着されない。
これら装備の違いまで含めると、ターボは1.8Lに比べて実質14万円高いのだ。CVTは1.8Lを搭載して、この価格上昇を抑えている。
カローラの1.8Lエンジンはシリンダーヘッド周辺を大幅に変更したが、2ZR型自体は2000年代中盤に登場している。従ってコスト低減の効果は大きい。
いっぽう、クルマ好きに向けたW×Bの6速MTには、価格は高まるものの設計の新しいターボを搭載した。推奨度が高いのは、価格の割安なCVTの1.8Lだ。
ハイブリッドは高いがお得!?
次は1.8Lとハイブリッドを比べる。売れ筋のツーリング1.8S(221万6500円)とハイブリッドS(265万1000円)の価格を比べると、ハイブリッドが43万4500円高い。
ただし1.8Sでは購入時に環境性能割と自動車重量税の合計7万3100円を納めるが、ハイブリッドSでは非課税だから、実質差額は36万1400円に縮まる。
そしてレギュラーガソリン価格が1L当たり145円、実用燃費がWLTCモードで計算すると、1kmの走行コストは1.8Lが9.9円、ハイブリッドは5円だ。ハイブリッドなら1km走行当たり4.9円節約できる。そうなると7万~8万kmを走れば、燃料代の節約により、36万1400円の実質差額を取り戻せる。
ちなみに比較的コンパクトな車種では、ノーマルエンジン車の燃費数値も優れているから、取り戻せる距離が13万km前後に伸びることも多い。
ところがカローラツーリングでは、1.8Lエンジンにアイドリングストップが備わらないこともあり(装着を希望するユーザーも多いからオプションでは用意すべきだ)、1.8SのWLTCモード燃費は14.6km/Lにとどまる。
ハイブリッドSは29km/Lだから、数値上は燃料代が1.8Sの約半額に収まり、燃料代の差額で取り戻せる距離も7万~8万kmと短くなった。
従って1年間の走行距離が1万kmを超えるユーザーは、積極的にハイブリッドを検討するといい。
またモーター駆動を併用するハイブリッドは、エンジンノイズが小さくて加速感も滑らかだ。走りの質も高いため、走行距離が短いユーザーも、購入時には1.8Lとハイブリッドと乗り比べて判断したい。
グレード選びも慎重に!!
グレードは、1.8L、ハイブリッドともに、G-X/S/W×Bの3種類が用意される。この内、1.8G-XとハイブリッドG-Xは推奨できない。
リア側のスタビライザー(ボディの傾き方を制御する足まわりのパーツ)が省かれ、操舵感と走行安定性が少し下がるからだ。本革巻きのステアリングホイールなども備わらず、内装の質もいまひとつだ。
そこで1.8S(221万6500円)あるいはハイブリッドS(265万1000円)を選ぶ。1.8Lエンジンとハイブリッドの選択は、先に述べたとおり1年間の走行距離が1万kmを超えるか否か、加速の滑らかさやノイズの違いで判断したい。
そしてアルミホイールを17インチにサイズアップしたり、LEDヘッドランプをバイビームタイプに変更したいユーザーは、1.8W×BやハイブリッドW×Bも検討する。W×Bの価格はSに比べて14万8500円高いが、17万円相当の装備が加わるから少し割安だ。
特に1.8SとハイブリッドSに自発光式オプティトロンメーターをオプション装着する時は、この装備を標準装着したW×Bを積極的に考える。
オプティトロンメーターのオプション価格は7万7000円だから、さらに7万1500円を加えてW×Bを選べば、前述の外装パーツが充実して、合成皮革のシート生地なども備わり内装の質も高まるからだ。
以上のようにカローラツーリングの買い得グレードは1.8S(221万6500円)で、走行距離が伸びたりするユーザーは、ハイブリッドS(265万1000円)も検討する。
そしてオプティトロンメーターをオプションで加えたりする時は、1.8W×B(236万5000円)とハイブリッドW×B(279万9500円)に選択の候補を広げたい。
納期はグレードを問わず1.5~2カ月だから、1月中旬までに契約すれば、3月以内に登録できる。新型車だから大幅な値引きは難しいが、相応の好条件は引き出せるだろう。カローラツーリングを買うなら、今が絶好のチャンスだ。
コメント
コメントの使い方