販売現場の声「モデルが古いままでは……」
【証言1:首都圏日産店営業担当者】
フーガは最近、当店では1ヶ月で1台も売れない月が多くなっている。バッジを「インフィニティ」にしても馴染みがなかったのでまったく効果がなかった。
トヨタの「レクサス」はプレミアムブランドで知られているので、Lマークを買ってトヨタマークと取り換えるファンがいるようだ。
日産はこうした風潮を利用して同じプレミアムブランドのインフニティブランドの浸透を狙い、高級セダンの人気復活を図ったようだが、うまく行かず、日産バッジのデザイン変更を機にもとに戻すことにしたのだろう。ちょっとみっともないので、ひっそりと行ったのだ。
最近、日産登録車の売れているのはノート、セレナ、エクストレイルの3車種くらいだから、あとは電気自動車のリーフ以外はどれも生産中止になっても大勢に影響はない、といった状況にある。したがってフーガはどうなっても大勢に影響はないのが現状である。
【証言2:首都圏日産プリンス店営業担当者】
フーガが売れ行き不振なのはモデルそのものよりも、陳腐化による古さが関係している。現行モデルの発売が2009年11月であるから、10年以上もモデルチェンジしていないことになる。これでは売れないのは当然といえる。
メーカーにしてみれば、新型車を開発しても売れ行きが悪いと多額の開発投資が回収できないので無理といいたいのだろうが、こんな状態ではいつまでも苦境を脱出できないに違いない。
モデルが古いままで、バッジだけを変えて何とかしようとしても解決できない。インフィニティも日産もブランドパワーも落ちているのでどうしようもない状況にある。
確かにセダン市場は縮小傾向にあるが、メーカーが新型車開発を怠っているのも一因として上げられる。
ステーションワゴンやSUVなどの派生モデルとのセットで商品ラインアップを強化すれば売れ行きの回復も可能なのではないかと考える。
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