【5年連続 軽No.1獲得!!】絶対王者ホンダN-BOX 最大の強みは「売れてるから売れる」!??  

 2019年の軽自動車年間販売台数は、1位がホンダN-BOX(25万3500台)、2位がダイハツタント(17万5292台)、そして、3位がスズキスペーシア(16万6389台)と、トップ3すべてが「軽スーパーハイトワゴン」という結果となった。

 登録車の販売台数1位のプリウスが、12万5587台、というのだから、この軽トップ3がいかに売れているのかお分かりいただけるであろう。

 中でも、2017年8月に登場した2代目N-BOXの売れ行きは尋常ではなく、スペーシアとタントが新型へとモデルチェンジした後もN-BOXの方が売れており、軽自動車販売台数1位(2014~2019年)を5年連続で獲得している。

 ホンダN-BOXはなぜこれほどに売れまくっているのだろうか。

文:吉川賢一、写真:ホンダ、スズキ、ダイハツ、日産、三菱、ベストカー編集部

【画像ギャラリー】2019年軽自年間販売台数ベスト5


トップ独走のN-BOX。ライバルのモデルチェンジも意に介さず!

 まずは以下のグラフを見ていただきたい。2015年から2019年にかけての軽自動車の年間販売台の推移だ。先述の通り、N-BOXはこの5年間、販売台数のトップを独走している。

 スペーシアが現行型へモデルチェンジをしたのが2017年、タントは2019年にモデルチェンジをしているが、2台とも、そのモデルチェンジ後に売り上げを伸ばしてはいるものの、N-BOXの伸びに一矢報いたとは言えない状況である。

データ:全軽自協(全国軽自動車協会連合会)HPより

「売れれば売れるほど、売れる」スパイラルに見事にハマっているN-BOX

 徹底的な低床パッケージング、あきれるほど広い後席、先進の運転支援ホンダセンシングなど、N-BOXにはライバルよりも優れた点が多々あるが、筆者が一番驚いたのが「走りの質感の高さ」だ。

ホンダセンシング 夜間歩行者検知イメージ

 フィットなどコンパクトカー設計で培ったホンダの「設計クオリティ」が活きているのであろう。

 しいて弱点を挙げるとするならば、「価格が高い」ことであるが、これはどの軽スーパーハイトワゴンにも共通することであり、N-BOX特有の弱点とはいえない。

 また、上記に挙げたN-BOXの魅力も、他の2台と圧倒的な差とは言い難く、これほど販売に差がつく理由を説明できるものではない。これだけN-BOXが売れ続けるのは、「とある心理」が働いているからだと筆者は考えている。

 皆さんも、「Amazon」や「ぐるなび」などで、商品やお店を決める際、他人のレビューを参考にすることがあるだろう。人気商品か否かを、レビューの多さとその点数を見て購入すれば、大きく外すことはない。

 また、「N-BOXは良い!」と、多くのメディアやジャーナリストの方々が、好意的に評価している。さらには、「5年連続販売台数ナンバー1」という販売台数アピールでも目立っている。

 嫌がおうにも、購入検討される方に、「N-BOXは良さそうだ」という情報が入っていくのだ。

N-BOX

 N-BOXが魅力的なクルマであることは間違いないことではあるだが、誤解を恐れずに言うならば、N-BOXを買うお客様には、こうした「思考停止」状況に陥っている方が多いのではないだろうか。

 「皆が選んでいるから大丈夫」という安心感が、購入理由の大きな一つとしてあるのではないだろうか。

 だからこそ、ここまで爆発的に売れ続けており、N-BOXは「売れれば売れるほど売れる」スパイラルに、見事にハマることができたのであろう。

 自動車メーカーが「2019年登録車販売台数ナンバー1」とか、「2019年国産SUV4WDナンバー1」といったように、あえて細かくジャンルを分けてでも「ナンバー1」を取りたがるのには、こうした「群れの安心感」心理を取りにいきたいという思いがあるのだ。

第4の刺客「三菱eKスペース&日産ルークス」は牙城を崩せるのか?

 2019年3月にモデルチェンジした日産デイズ/三菱eKワゴン。軽自動車初のプロパイロット(※三菱はMIパイロット)搭載で、昨年大いに話題となったクルマだ。

三菱eKクロス/日産デイズ

 走りの質感も高く、筆者も試乗させていただいたが、まるで1.0リッタークラスのコンパクトカーに乗っているかのような乗り心地と音振性能であった。

 今年モデルチェンジされると予想されている、この「デイズ/eKワゴン」の軽スーパーハイトワゴン版「ルークス/eKスペース」にも、相当に期待できるものの、おそらく、N-BOXの牙城を崩すことはできないであろう。

 むしろ、2月に登場する新型フィット、そして同じく2月に登場のトヨタヤリスの販売台数と反比例して、N-BOXは激減すると筆者は予想している。

2020年2月発売の新型フィットのバリエーションは5種類ある

 おそらく、ホンダもそんなことは予測し、危機感すら覚えているだろう。東京モーターショー2019で、ホンダは、新型フィットのバリエーションを5グレードも登場させた。話題を取ろうと躍起になっているようにも見える。

 「ドル箱」N-BOXは、ホンダを大いに潤してくれているであろう。N-BOXで得た利益がどう生かされてくるのか、今後のホンダ戦略からは目が離せない。

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