■タフトのハスラーへの下克上なるか!?? 気になる戦況
結論をいえば、タフトは商品力が弱く、発売のタイミングも遅かった。仮に1年前に発売されていれば、新型ハスラーは登場しておらず、居住性や積載性の優れたSUVタイプの新しい軽自動車として注目されただろう。1年前なら現行型のデイズやN-WGNも登場していないから、全車速追従型クルーズコントロールも、軽自動車で初採用というインパクトがあった(N-BOXのクルーズコントロールは25km/h以下でキャンセルされる)。
ところが1年遅れると、ハスラーが新型にフルモデルチェンジされてSUV感覚をさらに強め、デイズは新型になってプロパイロットを装着する。N-WGNには全車速追従型クルーズコントロールと電動パーキングブレーキが備わり、衝突被害軽減ブレーキは自転車も検知する。そして車内の広いSUV感覚の軽自動車として、eKクロスに続いてeKクロススペースまで登場するのだ。
この発売時期がわずか1年遅れただけで、市場の評価が大きく変わる進化の速さと競争の激しさ、これこそが軽自動車の新車市場シェアを40%近くまで高めた原動力だ。従ってタフトは残念なクルマになってしまった。仮にプロトタイプ通りに発売して相応に成功させるには、価格を思い切り割安に設定するなどの対策が必要だろう。
少なくとも、ダイハツ、スズキともに、2014年の悪夢だけは繰り返さないでいただきたい。
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