最強!?の助っ人が今年はST-5Fクラスに殴り込み! S耐 富士24時間レースはやっぱりドラマに溢れていた! 

いよいよ予選! よみがえれ17号車!

予選前の17号車
予選前の17号車

 そして金曜日、予選。スーパー耐久の予選はAドライバーとBドライバーの合算タイムでグリッドが決まる。決勝レースは24時間の長丁場。予選のポジションなどハッキリ言って大した問題ではないのだが、特に木曜日の午前のセッションしか走れなかったNOPROチームとしては、決勝レースに向けて6人のドライバー全員の走りを整えるための重要な時間なのだ。

 まずはAドライバー予選。NOPRO号のAドライバー加藤選手は前日の練習走行を走っていないので、これがこの週末の初走行。新しいエンジンの調子を確かめながら優しくウオームアップ。次第にペースを上げクラス3番手のタイムをマーク! NOPRO号は見事に蘇った。

 続いてBドライバー予選。小西選手がコースインした直後、再びトラブル発生! どうやらまた同じ問題が起きてしまったようなのだ。トラブル発生のタイミングもコースイン直後のアウトラップ。結局タイムを残すことが出来たのはAドライバーのみ。

 嘆願書によって決勝レースへの出走は認められたのだが、まだ原因が分かっていないことが大問題。症状としてはターボの過給圧制御が上手くいかずタービンが自爆してしまうトラブル。考えられるのはセンサー不良やアース不良。こうなったら交換出来るパーツを片っ端から交換するしかない。

最後の最後まであきらめない、それがレース

残された時間のなかでできる限りを尽くす。まさにプロの姿なのだ
残された時間のなかでできる限りを尽くす。まさにプロの姿なのだ

 そして決勝日の朝、30分間のフリー走行で再び息を吹き返したNOPRO号は、ウエットコンディションの中、小西選手のドライブでトップタイムをマーク! 続いてEドライバーの近藤選手がコースインするが、また同じトラブル発生。トラブルが出るタイミングはいつもコースイン直後。今回は、センサー類はもちろんエンジンを制御するECUも交換していたため万事休す。

 しかし、NOPROチームのメカは諦めず、部品を調達し作業に入った。

 昼を回った頃から雷雨となりスタート進行が1時間ディレイ。NOPROチームはグリッドに並ばずピットスタートを選択。最後の最後、時間が許す限り電気系をチェック。チーム全員が祈る気持ちでピットロード出口へと送り出した。

 この時点でも筆者は諦めていなかった。原因不明の状態のままで走らせればまた同じトラブルに見舞われる可能性は高いが、交換作業によって直ってしまう可能性もゼロではない。直ってくれさえすれば……。

無念の0Lap、それでもドラマがある

無念の決勝0Lapで終了。しかしだからといって無駄だったわけではない。この経験はつぎのラウンドで活かされる
無念の決勝0Lapで終了。しかしだからといって無駄だったわけではない。この経験はつぎのラウンドで活かされる

 まあ、そんなミラクルな話はそうそう起きるものではありません。ということで2025年のFSW24hは0Lapにて終了。応援してくださった皆さまを楽しませることが出来ず残念無念! 

 優勝候補を失ったST-5Fは、予選で異次元の速さを見せたTHE BRIDE FITが圧倒的なスピードでトップを快走していたが、他車との接触アクシデントにより後退。SCスタートのタイミングでいち早くメインテナンスタイムを消化するという勝負に出たYAMATO FITが好走を見せるが失速。

 後半はSAKAE MOTORSPORT FIT(公団ちゃん)とアンドリーガルMoty’s FITという北海道チームの一騎打ちという展開となったが、アンドリーガル号が2Lapの差をつけて優勝! ロードスターが走るST-5Rクラスは村上モータースが制した。

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