名門プレミオ/アリオン存続か!? 絶版か!? Xデーは2021年に迫る

 生産終了やマイナーチェンジを迎えるモデルは、数カ月前から受注生産に切り替える動きがみられる。2020年2月現在その動きを見せているモデルがある、トヨタの「プレミオ/アリオン」だ。

 トヨタ店が販売する「アリオン」、トヨペット店が販売する「プレミオ」は、「カリーナ」と「コロナ」の後継モデルであり姉妹車として登場した。1957年に発売されたコロナから数えると約62年の歴史を持つ伝統のセダンだ。

 そんな2台が受注生産になっているのは、生産終了が差し迫っているからなのだろうか!? それとも何かしら別の理由があるのだろうか!? 販売現場に情報網を持つ流通ジャーナリストの遠藤徹氏が、そのワケを取材した。

文/遠藤徹
写真/編集部、TOYOTA

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■生産終了で消滅? それとも次期型での統合の下準備か?

 トヨタの名門セダン、プレミオ/アリオンが岐路に立たされている。トヨタ公式ホームページでは、両車ともに受注生産になったと告知されているのだ。

 これまでの例だと、こうした態勢になってから約1年で該当モデルは廃止となるケースが多い。プレミオ/アリオンについてはふたつの説が販売店筋で流れている。ひとつはフルモデルチェンジしてプレミオに統合される、もうひとつは両モデルともなくなり、3ナンバーボディとなったカローラに吸収されるということである。

 現在までのところ最も有力なのは「2021年前半にもプレミオに統合1本化される」(首都圏トヨタ店/トヨペット店営業担当者)ということらしい。2019年9月17日、カローラがフルモデルチェンジし、3ナンバーサイズに拡大、上級シフトしたことで5ナンバーサイズのプレミオ/アリオンの上に車格が大幅にアップした。これによって両モデルの存在が一段と影が薄くなってしまったのは事実。

現行型プレミオ。2001年に「コロナプレミオ」のあとを受け、初代プレミオが誕生。現行型は2007年に登場した2代目モデルとなる。2016年のマイナーチェンジでエクステリアの重厚感が増した
現行型アリオン。全長4590×全幅1695×全高1475mmと5ナンバーサイズを守る。発売から9年目となる2016年のマイナーチェンジで、より高級感のあるデザインに変更された

 2019年の登録台数はプレミオが8499台、月間平均708台、アリオンは4997台、416台と両モデルとも激減している。この販売レベルだと一般的には普通のユーザーが購入せず、企業やトヨタ関係者が付き合いで業務用として使っているケースが多くなる。

 現時点での生産態勢は「通常の組み立てラインから外れ、一定の受注台数がプールされた段階で組み立て納車する受注生産に切り替えられている。」(首都圏トヨタ店、トヨペット店営業担当者)に変更されている。それでも購入契約すると約1カ月で納車され、グレード、ボディカラー、オプションパーツの装着はまだカタログ通りに行われている。

■噂される次期型 その中身はどうなるのか!?

 次期型が存在するとすれば「いずれプレミオに1本化されてボディサイズの拡大、クオリティアップが図られるはず」(首都圏トヨペット店営業担当者)になりそうだ。プレミオに1本化されるというのはネームバリューや販売実績でプレミオのほうが上であり、上級感があるので残した方が得策との判断があるようだ。

 次期型は車格としてはカローラセダンよりもひと回り大きくサイズアップし、カムリとカローラの中間に位置づけられるようになりそう。ただプラットフォームは次世代のトヨタのクルマ作りを志向した「TNGA」を採用し現行カローラシリーズと共用化する。

 搭載するパワーユニットは現行の1.5L、1.8L、2Lから1.8Lハイブリッド、2LNAガソリンないしは2LNA&2Lハイブリッドを搭載ようになる見通しである。車両本体価格はカローラセダンが240~295万円、カムリが345~465万円であるから、この中間の300~350万円あたりの設定となると予想される。現行プレミオの195~285万円よりも50万円以上もアップする計算になるので、同じブランドのフルモデルチェンジで対応するのが妥当かという問題も生じそうである。

 カローラセダンは2019年9月のフルモデルチェンジで、従来の5ナンバーサイズのセダンである「カローラアクシオ」やステーションワゴンの「カローラフィールダー」を1年間継続生産として残した。ただし、現行プレミオ/アリオン同様に受注生産方式である。理由は「法人需要向けに安価なカローラアクシオが必要。」(首都圏カローラ店営業担当者)というものである。

1年間の期限付きだが販売が継続されていたカローラフィールダー(左上)とカローラアクシオ(右下)

 法人とは企業が社員の業務用やトヨタ関連のレンターカーとして使うためである。同じようにプレミオ/アリオンも1.5Lモデルを中心に法人需要があるので、現行モデルの存在価値はある。しかしながら、2020年5月には全国規模でトヨタ系列店が統合され、トヨタ全車種が併売になるので、プレミオ/アリオンは必要なくなり、その時点で1本化が行われる可能性もある。

 すぐに実施するとマイナスの影響が大きいので取り敢えず従来通りで対応し、状況を見ながらどうするかを判断するという対処の仕方もある。その後、カローラアクシオが当初予定の1年間の継続生産の期限が切れ、2020年8月で生産中止になる。法人需要があった場合は、プレミオ/アリオンの1.5Lがカバーすることになる。

 プレミオ/アリオンはどちらが存在価値はあるのか。2020年5月の全トヨタブランド車の併売でおのずとわかる。販売台数が多いほうを残し、少ないほうを廃止するはずである。1本化し残す場合はフルモデルチェンジし、3ナンバーサイズに拡大、クオリティアップさせる。場合によってはネーミングを変える可能性もある。アリオンを扱っているトヨタ店とプレミオを専売してきたトヨペット店への配慮があるからだ。

■受注生産を受けて販売の現場はどう見るか!?

●証言1:首都圏トヨタ店営業担当者
 アリオンは当店舗では2カ月に1台くらいしか売れていないので、存在感が希薄な存在になっている。今年5月からカローラが扱えるようになるので、代わりとなる。ただ車格としては格下なのにアリオンよりカローラ新型セダンは3ナンバーサイズで20万円以上も高くなるので、そのへんをお客さんがどう受け止めるのかが気になる。

 新型車になって上級の小型車が発売になれば状況がまた変わってくるかも知れない。本音としてはカローラセダンではなくアリオンの後継モデルとしてクラウンやカムリとカローラセダンの中間を埋めるような新小型車が欲しいところだ。

●証言2:首都圏トヨペット店営業担当者
 プレミオ/アリオンは近い将来プレミオに統合し、世代交代すると聞いている。トヨペット店としては歴代プレミオの既納ユーザーが数多く存在するので同じネーミングで新小型セダンが発売になればよいと期待している。

 カローラセダンではプレミオがなくなっても、その穴埋めはできないと思う。アリオンよりも格上の存在で既納ユーザーを多く抱えているので、プレミオに1本化するのが妥当だと思う。両モデルとも廃止になるのは考えにくい。

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