■現場が語るグランエースの特殊性 どう売るのか!?
●証言1:トヨタモビリティ東京営業担当者
東京地区はメーカーの指示で、お台場にある「メガウェブ」で現車を見て欲しいとの要請があり、展示車や試乗車は置かず、カタログだけで販売するようにしている。今のところ、まだ1台も売れていない。
東京地区は駐車場や車庫が狭く、ファミリーユーザー、法人でも販売は難しい。郊外にある観光地、高級ホテル、旅館などは多少ニーズがあると思うが、グランエースではなく、バンやミニバン、マイクロバスでも間に合うのだから、売り先は限られる。
●証言2:千葉トヨタ営業担当者
この地区は大型の観光施設や高級旅館もあまりないので、VIPを送迎するような車両のニーズは少ない。したがって、グランエースの展示車、試乗車などは1台も置いてない。店頭にカタログを置いて、必要なお客さんに配布しているだけである。
エスティマは2019年いっぱいで生産中止になったが、2020年5月からは代わりにアルファード、ヴェルファイア、ハイエースワゴン&バンが扱い車に加わるので、グランエースの必要はあまりない。欲しいお客さんがいれば相談に乗るといった程度である。
●証言3:茨城トヨペット営業担当者
当社では、デモカーとして使うことを目的に自社名義で1台登録している。必要な用品を装着して、各店舗に持ち回りで展示あるいは試乗用として活用している。
ほかの扱い車と同様にカタログのみで販売し、現物が見たいとか試乗がしたいという希望があれば、置いてある店舗を紹介するが、まだ当社としては発売以来1台も売っていないので、あまり販売に積極的に取り組んではいないのが現状だ。
最寄りの観光地やホテルがあれば、送迎用の需要が期待できるが、大企業のVIPが業務用で使うニーズはほとんどない。これまでのアルファードやハイエースで十分に間に合うと考えている。
●証言4:神奈川トヨタ営業担当者
当社は観光地や高級ホテル、高級旅館を県内に多く抱えているので、グランエースのニーズはあると考えている。このため、ナンバーを取得したデモカーを8人乗りの「G」、6人乗りの「プレミアム」を1台ずつ、合わせて2台を用意して、観光地域の店舗を中心に持ち回りで展示、試乗車として活用している。
現在までのところはまだ売れていないが、これからは多少売れるのではないかと期待している。ただそれほど多数の台数は出ないと思うので、積極的に売り込みをかけるわけにはいかないだろう。
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