イライラは百害あって一利なし! 感情を処理できないならハンドルは握るべきじゃない!? プロドライバーが理性的に感情を処理する方法!

イライラは百害あって一利なし! 感情を処理できないならハンドルは握るべきじゃない!? プロドライバーが理性的に感情を処理する方法!

 近年はドライバーによる無線もモータースポーツの醍醐味であるが、ときには感情的に発した言葉が話題になることも。だが、言ってしまえば運転のプロだと思われるレーシングドライバーは感情的でよいのだろうか? 公道を走る際は、安全にかつイライラせずにといったことは教習所でも習うが……。その実、レーシングドライバーは一見感情的に見えても、頭は冷静かつ理性的に対処していたのだ!

文:中谷明彦/画像:富士スピードウェイ、ベストカーWeb編集部

【画像ギャラリー】イライラしたら一回クルマを降りるのもアリ! 高速ならSAがあるから幸い楽しいリフレッシュ要素もたくさん!! つねに頭を冷静にして譲ることが成熟ドライバーの証!(11枚)画像ギャラリー

レーシングドライバーってイライラしないの?

レースという極限の環境は、一見興奮し白熱しているようにも見えるが、つねに冷静かつ理性的に感情を処理する必要がある
レースという極限の環境は、一見興奮し白熱しているようにも見えるが、つねに冷静かつ理性的に感情を処理する必要がある

  理性を失わないことがドライビングの基本であることは言うまでも無い。車は「走る凶器」とも言われてしまうのだから、ドライバーは常に安全に配慮したドライビングを心がけるべきだ。

 自動車の運転には、常に人間の感情が関与する。とりわけ「怒り」や「イラ立ち」といった感情は、判断を鈍らせ、操作の精度を低下させる最大の要因にもなる。レースシーンにおけるプロフェッショナルドライバーでさえ、その感情の制御は難しい課題の一つであり、一般道を走る上ではなおさら注意を要する。

 ここでは、レーシングドライバーが「興奮」や「イラ立ち」にどのように対処しているのか、そして一般ドライバーが公道で心掛けるべき感情コントロールについて考察する。

 F1などの国際レース中継を見ていると、ドライバーが無線越しにFワードを連発する場面が映し出されることがある。緊迫した状況下での発言として話題となることが多いが、実際の現場ではそれほど頻繁に発せられているわけではない。

 多くのレーシングドライバーは、極限状態においても冷静さを失わない訓練と精神管理を徹底している。なぜなら、感情に任せた操作は即座にミスを誘発し、結果的にリタイアや重大なクラッシュに直結するからである。

感情的に見えるけど頭はかなり冷静

中谷明彦氏の駆るF3000マシン。レースではつねにたくさんのことを処理しなければならない。感情を発露されている暇などない
中谷明彦氏の駆るF3000マシン。レースではつねにたくさんのことを処理しなければならない。感情を発露されている暇などない

 例えば、接近戦で相手に進路を妨害された際や、ストレートで蛇行を受けた場合など、理不尽な状況は少なくない。しかし、その瞬間に怒りを爆発させるようでは、プロフェッショナルとして競技を成立させることはできないだろう。

 F1マシンではレース中の操作は常に多忙を極める。ステアリング、ペダル操作、シフトアップ、ブレーキバランス、マッピング切り替え、DRSの開閉、燃料マネジメントなど、瞬時の判断と操作が連続する環境において、感情を発散させる余裕はほとんど存在しない。

 したがって、中継でFワードが目立つのは、むしろ放送側の編集意図による側面が大きいと感じている。実際のドライバーは、口を開いて怒鳴るような余裕すらないほど緊張した状態でレースに臨んでいる。

 「沈着冷静こそが速さを支える技術」の根幹と言えるのである。

翻って一般道でのドライバーはどうか?

渋滞などはとくに人の感情を刺激しやすい。しかしそんな時こそ判断力を失ってはいけない
渋滞などはとくに人の感情を刺激しやすい。しかしそんな時こそ判断力を失ってはいけない

 一般道を走る際にも、苛立ちを感じる状況は多々あるだろう。煽り運転、信号無視、急な割り込み、車間を詰めてくる車両など。こうした行為に遭遇すると、瞬間的に怒りの感情が湧き上がることは自然な反応と言える。

 しかし、その感情に運転操作が支配されれば、判断力が失われ、結果的に自身や他者を危険に晒すことになる。

 プロドライバーは、速度が持つ危険性を熟知している。速度が上がれば上がるほど、視野は狭まり、判断に使える時間が短縮する。したがって、公道では「急いでいる時ほど、ゆっくり走る」という逆説的な原則が成り立つ。

  一般道はサーキットとは異なり、予測不可能な要素に満ちている。歩行者、自転車、対向車、交通ルールさらには周辺状況の変化。どれもが潜在的な危険因子であり、感情に支配された操作は即座にリスクを高める。

 運転中にイラ立ちを覚えた際には、アクセルを緩め、深呼吸を一度入れることが有効だ。呼吸を整えることで自律神経が安定し、理性が感情を上回る状態に戻る。怒りはおよそ30秒程度で鎮静化するといわれている。

 したがって、その間に不要な操作を避け、余裕を持って流れに従うことが、最も現実的かつ安全な対処法となるのである。

不自由を常と思えば不足なし

運転をしていれば思うようにいかないことも多い。むしろ理不尽なことが起きても当たり前だと思っているくらいの余裕をもつべし
運転をしていれば思うようにいかないことも多い。むしろ理不尽なことが起きても当たり前だと思っているくらいの余裕をもつべし

 運転していれば、理不尽な出来事は避けられない。信号をきちんと守っているのに、次々と赤信号に引っかかることが多い。行政は車を止める事が安全性を高めると昔から考え信号を制御している。

 正直者がバカを見るような策だ。高速道路の合流地点で譲ってもらえないこともあれば、こちらが譲っても相手が過剰に幅寄せいしてくることもある。

 こうした場面にいちいち反応していては、運転のたびにストレスを蓄積することになる。運転自体が苦痛となってしまうだろう。重要なのは、「理不尽を前提に置く」という心構えである。交通社会とは、さまざまな考え方と行動パターンを持つ人間の集合体であり、全員が同じ判断基準で動いているわけではない。

【画像ギャラリー】イライラしたら一回クルマを降りるのもアリ! 高速ならSAがあるから幸い楽しいリフレッシュ要素もたくさん!! つねに頭を冷静にして譲ることが成熟ドライバーの証!(11枚)画像ギャラリー

次ページは : いかりこそ敵と思え

PR:かんたん5分! 自動車保険を今すぐ見積もり ≫

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

ベストカーアワード決定!新車SCOOP 30モデル全部教えます!!『ベストカー2.10号発売!』

ベストカーアワード決定!新車SCOOP 30モデル全部教えます!!『ベストカー2.10号発売!』

ベストカー2.10号 価格590円 (税込み)  新年あけましておめでとうございます!2026年最初…