ダイハツはタフトの新規投入とムーヴを刷新
これに対抗させるようにビッグ2も今後商品ラインアップを強化すべく、開発プロジェクトを活発に稼働させつつある。
ダイハツは6月に新型クロスオーバーSUV「タフト」を発売(編集部註:2020年4月1日から予約受付開始)、次いで今夏にも主力ハイトワゴン「ムーヴ」をフルモデルチェンジする。
タント同様にDNGAの採用によるプラットフォーム、エンジン、駆動系、足回りの刷新、安全対策強化などで大幅な商品性アップを目指す。
同時に両側スライドバージョンの「ムーヴキャンバス」も現行モデル発売後4年経過でフルモデルチェンジないしはビッグマイナーチェンジする可能性がある。新シリーズが出揃えばデイズ、N-WGNを抜き返すのは、それほど難しいことではないだろう。
また2021年秋あたりになるとタントがマイナーチェンジする見込みだ。
ここでは軽自動車初のEV走行可能な「ストロングハイブリッド」がラインアップに加わる可能性がある。これによってN-BOXを再び追撃することを目指すに違いない。
ハスラーは好調だがワゴンRが頭打ちのスズキ
スズキは2019年12月24日にハスラーをフルモデルチェンジ、今年1月下旬から発売、12月25日にはハスラーで登場した新開発NAエンジンをワゴンRに搭載するなど一部仕様変更した。
ただハスラーは好調な販売推移を見せているが、ワゴンRは頭打ち状況が続いている。スズキにとってこれまで売れて当たり前だったワゴンRの頭打ちは痛いところだろう。
スズキは現状軽自動車にマイルドハイブリッドをラインナップして環境性能、燃費性能をアピールしているが、残念ながら奏功していない。
今後は2020年末に主軸モデルのスペーシアをビッグマイナーチェンジ、同じ頃に5ドアハッチバックのアルトをフルモデルチェンジする可能性がある。
スズキとダイハツはこのままでは終わらない
こうして見ると日産、ホンダの猛烈な追い上げに対して、商品ラインアップ面ではビッグ2はやや受け身の印象がある。
しかしながら、このままビッグ2が次第に追い詰められて行くとは思えない。
1~2年後を予想すれば、弱体化に思われていたスズキが主軸どころのスペーシア、ワゴンR 、アルト/アルトラパンが揃って世代交代期を迎えることになる。
いっぽうのダイハツもスズキ同様に世代交代期となるから、この時点でビッグ2の巻き返し作戦が本格化することになるはずである。
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