実績は着々と積んでるようだぞ!
だが、なによりも驚かされるのが、これがただの計画やペーパープランではなく、すでに稼働しているということ。
たとえば、2024年8月には富士スピードウェイにてサーティーワンアイスクリーム/バスキンロビンスをeパレットで出店していたし、アルバルク東京の試合が行われる日にもお台場で店舗として存分に活用されている。
先述したように現在、トヨタは名古屋・豊田市などで実験検証を行っているが、両市では移動型店舗での実験検証は行っていないため、店舗としての利用をじかに見る機会が多いのはお台場だろう。TOYOTA ARENA TOKYOでアルバルク東京の試合がある日ならば、目にする可能性もがぜん高まるというもの。
お台場に訪れた際は、ぜひとも一度探してみるのもいいかもしれない。
クルマが地域の医療問題を解決する!
もちろんeパレットの活用例は、それだけにとどまらない。車内の50インチモニタを用いて、移動しながら推し活をするといった使い方や箱根駅伝でも目にしたように、移動する医務室としての利用もできてしまうのだ。
推し活については、トヨタはスポーツをモデルケースに説明している。たとえば試合終了後はスタジアムから駅までeパレットで移動して、その道中に、選手とモニターを通した交流ができるといった活用例が想定されているようだ。
しかも、これは過去にハイエースで同様の試みを行なったこともあるそうで、運用実績も十分あると見られる。
もちろん、その他の競技・コンテンツへの導入にも前向きとのことだが、アルバルク東京以外のB.League(Bリーグ)チームから要望があった場合でも応じてくれるそうだ
医療の方も同様に、移動が困難な人のもとに看護師同乗のeパレットがやってきて、これもまたモニターを通してリアルタイムかつオンラインで診断ができるといったもの。
展示車両では、実際にeパレットでの診断シミュレーションが実演され、遠隔医療システム「Teladoc HEALTH(テラドックヘルス)」を用いた患者と医師間でのタイムラグのない問答をする様子が披露された。
なかでも驚きは、車内でエコー診断などができ、そのデータをオンタイムで医師に送信できること。eパレットに搭載されたテラドックヘルスは、医師主導でカメラを遠隔操作できるほか、聴診器、超音波診断装置、ウェアラブルカメラなどの外部機器とも接続可能なため画面越しでも精度の高い診断を受けることができる。オンラインでのやりとりに不安を覚える人も、これなら安心しやすいだろう。
余談ではあるが、箱根駅伝で導入された緊急対応車のeパレットは、まさにこの仕様だったそうで、そこに医師が同乗していたとのことだ。
今後、スポーツをはじめとしてさまざまなイベントでの導入が期待できるほか、医療施設へのアクセスが困難な地域での導入事例も増えることが予想される。
【画像ギャラリー】え、ランクル300とほぼ同じサイズなん?! ハンドルの形すご!! eパレットの変幻自在の姿を見てよ(26枚)画像ギャラリーeパレットがこれからの日本社会を支える?
新世紀になってすでに四半世紀。これからの時代、「地域」については活性化だけを議論するのではなく、むしろその地域に適した「あり方」とはなにかが問われてくる。観光地は訪客の地であるだけでなく、生活の地でもある。地域内での移動効率化はヒトの流動を促し、移動先での新たなコンテンツの登場はさらなる経済活性化が期待されるだろう。
オーバーツーリズム問題や訪客の一極集中を解消する意味でも、eパレットにかけられる期待は小さくなさそうだ。
一方で、地方が抱える問題の解決は、活性化だけにその道があるわけではない。むしろ地域における少子高齢化の加速、それに伴った交通の問題といった喫緊の課題に対しては、その地にあった解決方法が用いられることが望まれる。
そういった地域では、新時代のモビリティをいかに活用するかが、「最適化」の鍵となり得る。
eパレットは我々の移動と生活を豊かにしてくれるだけでなく、これからの21世紀日本社会を支える新たなヒントとなるのかもしれない。
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