一般的に快適性が低下する傾向にある
■タイヤインチアップのデメリット
・乗り心地が悪くなる
・ステアリングが重くなる
・ロードノイズが大きくなる
・燃費が悪化する
偏平率の説明のところで述べたとおり、運動性能の向上と引き換えに快適性という部分では劣化します。クッションの役割も持っているタイヤのサイドウォールが薄くなるわけですから当然ですよね。
インチアップの程度にもよりますが、乗り心地が硬くなったと感じたり、ゴツゴツするなと感じることもあると思います。
またタイヤの幅が広くなることで接地面積が増えることにより、ステアリングを切る時に重くなったり、タイヤと路面とのロードノイズが大きくなったり、路面の凹凸を拾いやすくなる傾向も出てきます。
幅の広いタイヤの弊害はまだあります。走行抵抗が増えるため燃費が悪化することもあります。テストでは30%程度悪化というケースも報告されていました。
注意すべき点を知っておくことが重要
■タイヤのインチアップの注意点
・外径を大きく変えない
・ロードインデックスは同等以上
・車体に干渉しないようにする
・適正な空気圧
タイヤのサイズ表記は、215/50R15 93Wというように表記されています。215がタイヤ幅、45が偏平率、Rがラジアル構造、93がロードインデックス(LI)、Wが速度記号をそれぞれ示しています。
タイやカタログを見れば出ていますが、このタイヤの外径は596mm。この外径が大きく変わらないような範囲でインチアップしなければいけません。外径が大きく変わると、スピードメーターに誤差が出て、許容範囲を超えていれば車検に適合しません。
また、ロードインデックスですが、このタイヤの場合は93となっていますので、インチアップ後は93以上のものを選ばなくてはいけません。
それからインチアップしたタイヤがフェンダー内側などに干渉しないかも要チェックです。特にタイヤ幅を大きく変更した場合には注意が必要になります。タイヤを交換してカッコよくなって満足していても、安全に走行できません。
最後の空気圧ですが、ロードインデックスと関係してきます。あるタイヤサイズでは、インチアップするとロードインデックスが下がってしまうことがあります。
その場合はタイヤの内部構造を強化して、通常のタイヤよりも多くの空気を充填できるようにすることでロードインデックスを高く設定したLX/RFD規格のタイヤと交換します。
このLX/RFDタイヤは空気を多く充填できるようにしているため、通常のタイヤよりも空気圧が高く設定されているので、それに合わせた空気圧にする必要があります。
交換時はプロがすべてをセッティングしてくれていますが、そのあとのケアはオーナー自信がすることになりますので、しっかりと覚えておきましょう。
これらの正確な数値などに関してはタイやカタログに掲載されていますので、自分のタイヤサイズを把握し、どのようなデータになっているのか一度見ておくことをオススメします。
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