いまの日産は正しい情報を得ることができているのか?
国沢:マー氏は中国でなく台湾の人で、アメリカ生活が長い。中国ってものすごく地域差幅があり全然違う。先日中国に行ったんですけど、皆さん「マー氏は何も知らない」と口を揃えます。中国に任せてくれればいいんだけど、いろんなことに首を突っ込んでくる。仕事の邪魔になっているという批判的な意見しか聞きませんでした。
こういう話って、どこの自動車メーカーの社長も報告のルートがすごく難しいと思います。例えば豊田章男さんは、いろんな人からダイレクトに話を聞きます。疑問点などあればコチラ側から直接聞くこともできます。エスピノーサさんの場合はそういう準備期間がなかったので、正しい情報が入りにくいんじゃないでしょうか。
「上には良い情報だけを流す」というのは日産の伝統です。エスピノーサさんが正しい情報をどうやって入れているのか伺いたいです。
エスピノーサ氏:情報のルートはいくつかあります。私は25年間日産で仕事をしてまいりましたので、様々な地域や役割を経験してきました。ご存知ない方も多いのですが、営業部門にもおりました。ディーラーの苦労にも敏感ですし、クルマの販売がいかに難しいか分かっています。
ですから、お客様を理解する重要性、ディーラーの見解を理解する重要性も分かっているつもりです。東南アジア、欧州、南米でも仕事をしました。中国とアメリカ事業にも携わってきました。文化には敏感なつもりです。また、信頼感と透明性が大事だと思っています。人間関係は本音で話して透明性を持てば、相手はオープンになって正直に話してくれます。
できるだけ時間をかけて耳を傾けています。適切な人間に適切な質問をして、彼らが正直に回答できるような雰囲気作りをしています。最悪の事態というのは、私が本社の高層階にいて、全く現場のことを分からずに間違った判断をすることだと思っています。
そういう新しい風土を日産に導入しようとしています。これは今の経営会議のメンバーでも共有できています。私が選んだ人間は、本当に日産を良くしたいと思っている人たちの集まりです。
人事はどうなっている? エスピノーサ社長のリクエストとは
国沢:社長を引き受けるにあたり、人事などでなにかリクエストをしたり、特別な要望がありましたか?
エスピノーサ氏:人事についてはもちろん時期的な変更があると思います。今回は新しい体制を発足するタイミングだったので、メンバーには価値観を共有し、共通のビジョンを持って、会社の目標を目指せるチームにしたということです。
国沢:CEO就任に当たっての人事はとてもよい方向だと思います。
エスピノーサ氏:あと条件ではないのですが、ひとつお願いしたことがありました。「自由に自分のチームを選びたい」と言ったんです。個人の話はしていません。単に、自分のチームを作らせてほしい、課題に対処できるようなチーム作りをしたいと言ったんです。これはどんなリーダーでも要望することだと思います。リーダーとして結果に責任を負うわけですから、部下を自分で選ぶのは当然です。
私が取締役会に要望したのは「自分が仕事できる自由度(スペース)」が欲しい、マイクロマネジメントを受けたくないということ。もうひとつは「自由に人選したい」ということです。そうすれば適切な人員を適切な役職に据えて、厳しい状況に対応できるからです。
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