2026年4月の改正道路交通法で自転車の取り締まりが強化されるなか、意外な調査結果が明らかになった。自転車専用レーンの支持率が日本はわずか45%で世界最下位。クルマユーザーにとっても無関係ではない“道路の使い方”の課題を読み解く。
文:ベストカーWeb編集部/画像:PRTimes
【画像ギャラリー】自転車レーン支持率45%! 日本最下位の理由(3枚)画像ギャラリー「自転車とクルマの共存」は進むのか?日本の道路事情が抱えるリアル
2026年4月1日から施行された改正道路交通法により、自転車の交通違反に対する「青切符(反則金)」制度が導入され、取り締まりは一気に強化された。クルマユーザーにとっても、自転車との関係性は日常的なテーマであり、「ヒヤリ」とした経験を持つ人は少なくないはずだ。
そんな中、世界的な調査会社であるイプソスが発表した「モビリティレポート2026」は、日本の交通環境の“本質的な課題”を浮き彫りにしている。
注目すべきは「自転車専用レーン」の支持率だ。世界31か国平均では67%が支持する中、日本はわずか45%にとどまり、調査対象国中で最下位という結果となった。さらに特徴的なのが、「どちらともいえない」と回答した層が40%に達し、これも最多となっている点である。
つまり日本では、「反対が多い」というよりも、「判断できない人が非常に多い」という構図だ。
なぜ日本は“判断できない”のか
この背景には、日本特有の道路事情があると考えられる。都市部を中心に道幅が狭く、歩道と車道の区分が曖昧な場所も多い。そこに自転車専用レーンを新設するとなれば、クルマの走行スペースや駐停車スペースが圧迫される懸念が現実的に浮上する。
実際、ドライバー視点では「レーンが増えることで安全になるのか、それとも逆に走りにくくなるのか」がイメージしづらい。自転車側から見ても、物理的に十分な幅員が確保されない“形だけのレーン”では安全性が担保されないという不安が残る。
こうした事情が、「賛成とも反対とも言えない」という曖昧な態度につながっているといえる。
一方で、世界に目を向けると、道路安全性への意識は確実に高まっている。調査では31か国平均で55%が「居住地域の道路安全に不安」を感じており、特に住宅地での速度制限引き下げには70%が賛成。生活圏における事故リスクを減らす動きが主流となっている。
さらに興味深いのは、モビリティの未来に対する意識だ。電気自動車(EV)については世界全体で47%が魅力を感じるとしながらも、日本を含む先進国では「乗りたくない」が上回る傾向が見られた。また自動運転についても、北米・欧州では約半数が安全性に懸念を抱いており、技術革新に対する慎重な姿勢が浮き彫りになっている。
つまり、「新しいモビリティ」への期待はありつつも、それを受け入れるためのインフラやルール整備が追いついていない——それが世界共通の課題であり、日本では特に顕著に表れているといえる。
クルマ、自転車、歩行者。それぞれの立場が交錯する日本の道路において、本当に求められているのは単なる規制強化ではなく、「納得できる共存の設計」だろう。今回の調査結果は、その出発点として非常に示唆に富んでいる。





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