「基本料金2,480円」→請求は5万円超!! ネット検索ロードサービスの落とし穴を国民生活センターと消費者庁がガチの注意喚起

「基本料金2,480円」→請求は5万円超!! ネット検索ロードサービスの落とし穴を国民生活センターと消費者庁がガチの注意喚起

 クルマのバッテリーが上がった、パンクした――焦ってスマホで「ロードサービス 安い」と検索して、上位に出てきた格安業者に電話した経験は……まさかないですよね? 「基本料金2,480円」の文字に安心して呼んだら、請求は5万円超。国民生活センターへの相談件数は2022年度に773件と、前年度の約3.3倍に急増し、2025年には消費者庁が具体的事業者の虚偽・誇大表示を公表する事態にまで発展している。これは「よくある注意喚起」ではない。ドライバーの財布を直撃しかねない、現在進行形の消費者被害だ。

文:ベストカーWeb編集部、画像:国民生活センター、AdobeStock@buritora

【画像ギャラリー】消費者庁が異例の強い注意喚起!! 事業者を「名指し」するリリース全文(13枚)画像ギャラリー

4年で18倍――相談件数が示す異常な増加カーブ

 国民生活センターが2023年7月に公表した資料によれば、インターネット経由で依頼したロードサービスに関する相談件数は、2018年度の43件から2022年度には773件へと跳ね上がった。わずか4年で約18倍。しかも契約当事者の平均年齢は約36歳、最多層は20歳代で全体の約36%を占める。学生も約9%含まれており、クルマのトラブルに不慣れな若年層が、緊急時に冷静な判断ができないまま業者を呼んでしまう構図が浮かび上がる。

国民生活センターが2023年に発表した注意喚起。異例の多さで対応したかたち
国民生活センターが2023年に発表した注意喚起。異例の多さで対応したかたち

 調査によると、ロードサービスに関するトラブルの平均契約金額は約8万8,000円。「5万円未満」が約38%、「10万円未満」が約36%で、合わせると7割以上が5万〜10万円未満の”予想外の出費”を被っている計算だ。

「基本料金3,480円」が最終的に7万円に化ける手口

 国民生活センターに寄せられた相談事例は生々しい。ある30代女性は、サイトに「基本料金3,480円」と表示されていた業者を自宅に呼んだ。バッテリー上がりの診断後、「低電圧充電なら1万6,000円、高電圧なら3万円」と言われ高電圧を選択。すると作業後に「お盆なので緊急対応費と祝日対応費がかかる」と告げられ、請求額は約7万円に膨らんだ。値引き交渉でようやく6万5,000円。事前説明は一切なかった。

2025年3月には消費者庁が実際の詐欺サイトのURLと事業者名を挙げて注意喚起(当該サイトはすでに閉鎖済)。こういうサイトに騙されないようくれぐれもご注意を
2025年3月には消費者庁が実際の詐欺サイトのURLと事業者名を挙げて注意喚起(当該サイトはすでに閉鎖済)。こういうサイトに騙されないようくれぐれもご注意を

 別の20代女性は「バッテリー上がり 基本料金2,480円」のサイトを見て依頼。約10分の作業で請求は5万円超。契約書の交付もなく、渡されたのは請求書兼領収書だけだった。

 さらに深刻なのは、ガス欠の可能性を本人が指摘したにもかかわらず「バッテリーを確認する」と言われ、結局6万円を請求された事例だ。後から自動車保険付帯のロードサービスに来てもらったところ、原因は単なるガス欠だった。つまり、不要な作業で金を取られたわけだ。

JAFなら年会費4000円、非会員でも2.17万円で対応

 こういう時に頼りになるのが「正規料金の知識」。正規のロードサービス料金の目安を知るうえではJAFを呼んだ場合の金額を知っておこう。

 JAF個人会員は入会金2000円、年会費4000円で、初年度負担は計6000円。これに対し、JAFに入っていない非会員が一般道路の昼間にJAFを要請した場合、バッテリー上がりの応急始動は2万1700円、パンク時のスペアタイヤ交換は2万1700円、ガス欠時の給油は1万6900円+燃料代かかる。夜間はそれぞれ2万5630円、2万5630円、2万830円+燃料代だ。

 会員ならこれらの基本的な救援は原則無料(※燃料代・部品代は別)なので、「基本料金2480円」などの表示だけを見て飛びつく危うさが見えてくる。

「保険で出ますよ」も信じてはいけない

 悪質業者の常套句に「損害保険会社に請求すれば保険金が出る」というものがある。パンクで業者を呼んだ30代男性は、この言葉を信じてレッカー移動・タイヤ購入・交換で15万円を支払った。ところが保険会社の回答は「2万円程度しか出せない」。差額13万円は丸々自己負担となった。

 国民生活センターは、保険金には上限があり対象外の費用も多いと指摘している。日本損害保険協会も2024年に「約30万円の請求」「約10万円のキャンセル料」「ATMまで同行されて支払いを迫られた」といった事例を公表し、注意を呼びかけた。業者の「保険で出る」は、高額請求への心理的ハードルを下げるためのセールストークだと考えたほうがいい。

 ロードサービスのトラブルについては消費者庁が繰り返し問題視しており、そのうえで国民生活センターは2026年2月にもネット検索で見つけた格安ロードサービスを巡る高額請求トラブルについて、あらためて注意喚起している。

トラブルに遭わないための「4つの鉄則」

 では、実際に路上やコインパーキングでクルマが動かなくなったらどうすればいいのか。公的機関の情報を総合すると、守るべきポイントは明確だ。

 第一に、スマホでネット検索より先に、加入中の損害保険会社・保険代理店・JAF・ディーラーに連絡すること。自動車保険にはロードサービスが付帯しているケースが多い。電話がつながらなくても焦らず、少し時間をおいて再度かけよう。

 第二に、業者に電話する場合は、作業内容・総額の目安・追加費用の有無・キャンセル料の有無を必ず電話の段階で確認すること。「現場を見ないとわからない」と言われても、概算すら出せない業者は避けるべきだ。

 第三に、現場では曖昧な説明のまま作業に同意しないこと。具体的な作業内容と金額が記載された見積書を求め、納得できなければその場での支払いをきっぱり断る。

 第四に(これが一番大事)、もしトラブルに巻き込まれたら、消費者ホットライン「188」に電話して相談すること。見積もりのために呼んだ業者とその場で契約した場合など、特定商取引法上のクーリング・オフが適用できる可能性がある。身の危険を感じたら迷わず110番だ。

 困ったらスマホで検索……は確かに便利ではあるが、検索結果の上位表示は広告費で買われたスポンサー枠であることも多い。「上位に出てくるから安心」「みんな見ているはずだから大丈夫だろう」という思い込みこそが、最大の落とし穴であることを覚えておいてほしい。特にロングドライブが増える季節。「自分は大丈夫」と思っている人ほど引っ掛かりやすいので、皆さまご注意を。

【画像ギャラリー】消費者庁が異例の強い注意喚起!! 事業者を「名指し」するリリース全文(13枚)画像ギャラリー

新車不足で人気沸騰! 欲しい車を中古車でさがす ≫

最新号

次期GR86が新開発エンジンで2028年登場!!『ベストカー4月26日号発売!』

次期GR86が新開発エンジンで2028年登場!!『ベストカー4月26日号発売!』

ベストカー4.26号 特別定価 630円 (税込み)  日の入りもだんだんと遅くなり、アウ…