燃費No.1の座がプリウスからヤリスに移る可能性も!
また、WLTCモード燃費では、郊外モードと高速道路モードの不利も明確に示されるから、自宅付近にインターチェンジがあって高速道路を中心に使うユーザーにとって、ハイブリッドのメリットが乏しいことも分かる。ハイブリッドの売れ行きを少し下げる方向に作用するかも知れない。
燃費数値のNo.1が入れ替わる可能性も高い。今の燃費数値が最も優れている車種は、プリウス「E」でJC08モード燃費は39km/Lだ。売れ筋の「S」や「A」を含むほかのグレードは37.2km/Lになる。
2位はアクア「L」でJC08モード燃費は38km/Lだ。ほかのグレードは34.4km/Lになる。この2車種の表記はJC08モード燃費のみだから、WLTCモード燃費は分からない。
一方、ヤリスハイブリッド「X」は、WLTCモード燃費の表記のみで36.0km/Lだ。JC08モード燃費が併記されないから直接比較はできないが、燃費数値の換算でどのように変わるかを考えてみたい。
そこで参考になるのが、先に示したJC08モード燃費とWLTCモード燃費の比較だ。ハイブリッドのWLTCモード燃費は、JC08モード燃費に比べて20~25%悪化するので、中間を取って22%と考えたい。
そうなるとプリウスEのJC08モード燃費は39.0km/Lだが、WLTCモード燃費で計測すれば34.3km/L前後だろう。アクアLはJC08モード燃費が38.0km/Lだから、WLTCモード燃費なら33.4km/L前後になる。
このような換算を行うと、今の本当の燃費王者は、WLTCモード燃費が36.0km/Lのヤリスハイブリッド「X」になりそうだ。
特に時速40~80km付近で加減速をしながら走る郊外モードは40.2km/Lに達した。市街地モードも37.5km/Lだから、高速道路モードが33.4km/Lに下がるものの、道路環境に最も適したハイブリッド車といえるだろう。
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