輸入車が群雄割拠の300万円台において、一際アツいのがFFホットハッチが勢揃いするスポーツモデル群。
ベーシックモデルとはひと味違うモデルたちを、優等生的な車の出来ではなく、個性で評価。
王道のVWゴルフGTIからルノー、プジョーのフランス連合、さらにはアバルトまで登場する欧州ホットハッチのなかで、NO.1の個性を持つのはどのモデルだ?
文:松田秀士/写真:編集部
ベストカー2017年6月26日号
メガーヌからアバルト、ゴルフまで屈指の“足自慢”のなかで突出したのは?
ホットハッチ大集合で、FFスポーツモデルの対決なので個性的であることが一番大切。そして、メカニズムも個性と磨きがどれくらい突出しているかを基準に判断した。
■1位 ルノー メガーヌR.S.273/85点(399万円)
メガーヌR.S.273はルノーが、もうこれが最後、と明言しているように、電子制御サスペンション等の飛び道具を使わず真摯にクルマを煮詰めている。
FFでLSD(リミテッド・スリップ・デフ)を入れても、これほど自然にロスなく力強くフロントホイールでコーナリングを引っ張るハンドリングを称賛する。
273は273psという意味だけど、高回転域でのキレがいい。ニュルでの速さも実証され、文句なく走ることと所有することへの喜びがある。
■2位 アバルト595/82点(309万9600円)
で、僅差のアバルト595だが、もうイタリアンのやることはHだ!! モテるよね、これに乗ってたら。小さいからって、この顔とボリューム感ならクルマじゃんけんで負けない。
高速道路で煽られることはないし、逆に煽れば(してはいけませんが)ベンツのSクラスでも道を譲ってくれる、はず。
特に5速MTモデルはシフトが決まって、市街地でも気持ちよく走れる。
3位〜7位 フレンチ&ドイツ個性派ハッチが入り乱れる!!
■3位 プジョー208 GTi/80点(322万円)
プジョー208GTiは、あの205の血を引くホットなモデル。小径ステアリングをクルッとステアしてのコーナリングは、本当に楽しい。
国産自動車メーカーが応答性についてウンチク言ってるが、そんなのステアリング径小さくすればいいじゃん! という感じで、応答性バツグン。
もちろん、ステアリング径を小さくしただけじゃないんだけど、プジョーにしては硬いサスペンション。しかし、絶妙な初期のダンピングが思わず、うまいなぁ! だ。
■4位 VW ゴルフGTI/79点(389万9000〜399万9000円)
たいがいの人はゴルフGTIが最高点と思うでしょ。しかし、ボクは80を切る79点。
いいクルマなんだけど、DCC※が入ったGTIはどこか乗せられてる感が強い。自分でコントロールしている感で、上位のクルマに一歩譲る。
(※DCCとは、ダンパーの減衰力やパワーステアリングの特性を瞬時にコントロールするサスペンションシステムのこと)
■5位 ルノー ルーテシアR.S.トロフィー/75点(329万5000円)
ルノールーテシアR.S.トロフィーはメガーヌ同様に個性的。コスパもかなりなもの。VWポロGTIと比較しても個性でイケている。ただ、実用性はポロに軍配だが。
■6位 プジョー308 GTi 250スポール/73点(385万円)
プジョー308GTi 250スポールは、(ハイパワー仕様の)270に乗ってしまうと、そのエキセントリックな走りに痺れる。でも270は400万円オーバーで、その差約50万円。悩むところですなぁ。なので、73点。
が、点数を見れば拮抗しているのがわかるはず。どれもすばらしいFFスポーツだ。
■7位 VW ポロGTI/70点(327万9000〜337万9000円)
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