メルセデスベンツのフラッグシップサルーン「Sクラス」が、2020年9月2日、本国にてフルモデルチェンジした。
新世代デザインによる全面刷新のスタイリングをはじめ、第2世代に進化した新MBUXや3D表示のヘッドアップディスプレイ、強化された先進安全機能など、話題の宝庫となっている。
世界中のエグゼクティブたちに愛され続ける最上級セダンの進化の凄さをお伝えしよう。
文/大音安弘
写真/ダイムラーAG
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全面刷新の第7世代へ
メルセデスベンツは、2020年9月2日、オンライン発表会にて、新型Sクラスのフルモデルチェンジを発表。全世界に向けて配信された動画では、内外装のデザインや最先端技術を取り入れた新機能などが紹介された。
モダンクラシックなスタイル
新世代デザインを取り入れたシャープなスタイリングには、よりモダンなものへと発展。しかし、伝統である堂々たるフロントグリルを強調するなど、クラシックな演出も加えられている。
ボディタイプは、標準ボディとロングボディの2種類を設定。標準タイプが、全長5179mm×全幅1921mm×全高1503mm、ホイールベース3106mmと現行型に比べ、ひとまわりほどサイズアップしている。世界的に人気が高いロングボディは、ホイールベースが110mm延長されるため、全長が5289mmまで拡大されている。
新型では、ドアハンドルを格納式に変更することで、キャラクターラインを減らした美しいサイドビューの構築にも一役買っている。また燃費や静粛性にも貢献するCd値は、開発初期からの徹底した空力解析により、世界トップクラスの0.22を実現した。
デジタル満載!激変のインテリア
ビジュアル的に劇的な進化を遂げているのが、インテリアだ。新型Aクラスから採用されるフードレス液晶メーターパネルを取り入れるも、再びインフォメーションディスプレイとは切り離され、センタークラスターに縦型の大画面タッチスクリーンを装備する。
「ハイ!メルセデス」でお馴染みのインフォテインメントシステムMBUXは、進化版である第2世代が搭載され、サポート機能を強化。
ヘッドアップディスプレイの3D表示、ダッシュボードに内蔵されたカメラと学習機能により、乗員の頭や手の動き、ボディランゲージを解釈し、車載機能の応答も行えるようになっているという。このため、操作系も、よりシンプルに構成され、メカニカルスイッチが激減している。
自動運転レベル3機能など安全も強化
安全面では、高度運転支援が大幅な進化を遂げ、2021年後半より新しい「ドライブパイロット」をオプション設定する予定だ。
これにより、条件付きの自動運転レベル3の運転アシストを実現するという。但し、自動運転レベル3機能については、国や地域の法律や環境などの整備も関わるため、現時点では、実装時期をあくまで予想と説明。また自動バレーパーキングに対応できる機能も準備されていることも明言している。
このほかにも後席エアバックをはじめ、エアサスペンションを活用した側面衝突時の乗員負荷の低減機能、前方道路上に警告表示などを投影できるデジタルライトなどメルセデス初となる安全機能も満載されている。
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