「トヨタ帝国」にどう挑む? ライバルメーカーたちのSUV戦略

■CR-Vの戦闘力に疑問が…… ホンダ編

価格帯で見るトヨタのライバル車
・ヴェゼル vs ライズ Z、C-HR全モデル
・CR-V vs RAV4(4WD&ハイブリッド)、ハリアー

 ホンダのSUVはヴェゼルとCR-Vのみで、前者は販売が好調だ。ヴェゼルの売れ筋価格帯は、ガソリンエンジンが220万~250万円、ハイブリッドは260万~290万円になる。この価格帯と、全長が4330mmのサイズを考えればライバル車はC-HRだ。

 両車を比べるとヴェゼルは後席と荷室が広く、後方視界も優れている。C-HRは外観が個性的で、走行安定性も高い。動力性能も少し上だ。

1.5L NA、1.5Lターボ、そして1.5Lベースのハイブリッドが用意されるヴェゼル

 一方、CR-Vは価格帯が330万~440万円と高い。価格帯が釣り合うのはハリアーだ。ただしCR-Vは、価格のわりに内外装の質が低い。インパネのステッチも、ハリアーは本物の糸を使うのに、CR-Vは模造になる。

いっぽうこちら影が薄いと噂のCR-V

●健闘度 54/100

■実は意外なSUV大国 マツダ編

価格帯で見るトヨタのライバル車
・CX-3 vs ライズG以上、C-HR、RAV4(ガソリン)
・CX-30 vs C-HR、RAV4全モデル(PHV除く)
・CX-5 vs RAV4(PHV除く)、ハリアー(ガソリン)
・CX-8 vs RAV4(PHV除く)、ハリアー

 CX-3の1.5L車はライズが同価格帯の競争相手。安定性と質感はCX-3で、後席と荷室はライズが広い。

1.5L車の追加で価格競争力を増したCX-3

 CX-30の売れ筋価格帯は260万~300万円で、ボディサイズも含めてC-HRがライバル車だ。後席の居住性は同等で、荷室はCX-30が少し広い。走りはCX-30が比較的よく曲がり、C-HRは後輪の接地性を高めた。

CX-30。SKYACTIV-X車は、上位モデルのCX-5の価格にカブってしまうのが、ややキツい

 CX-5は280万~340万円が売れ筋でRAV4と重なる。居住性と積載性は同等で、CX-5は動力性能、RAV4は安定性が魅力だ。

 CX-8は380万~490万円が売れ筋で、広い室内を備える。上級グレードの価格は、レクサスNXと合致するするが、機能と価格のバランスではCX-8のほうが買い得だ。

●健闘度 87/100

■ライバル不在のデリカ強し 三菱編

価格帯で見るトヨタのライバル車
・RVR vs ライズ Z、C-HR(ガソリン)
・エクリプスクロス vs C-HR、RAV4(ガソリン)
・アウトランダー vs RAV4、ハリアー(ガソリン Gまで)
・アウトランダーPHEV vs ハリアーHV、RAV4 PHV
・デリカD:5 vs ハリアー、ランクルプラド(TXまで)

 最も販売台数の多いSUVはデリカD:5。ミニバンでも走破力が高く、SUVに含められる。

 売れ筋価格帯は430万円前後で、3列シートを備えるからランドクルーザープラドが近いが、機能はかなり異なる。ライバル車が不在で人気を高めた。

唯一無二の存在といっていいデリカD:5

 エクリプスクロスの売れ筋価格帯は280万~330万円で、ライバル車はC-HRだ。車内はエクリプスクロスが広く、操舵感も機敏でスポーティだ。対するC-HRは安定性が優れ内装の質も高い。

 アウトランダーPHEVは、売れ筋価格帯が460万円前後で、RAV4 PHVと重なる。

 RAV4は設計が新しくさまざまな機能で有利だが、アウトランダーはモーター駆動が基本となるため、滑らかな加速など、RAV4とは異なる魅力がある。

2012年末デビューながら、いまだ一線級の実力を持つアウトランダーPHEV

●健闘度 80/100

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