運転中の死亡 約8%は「急病死」

2017年11月16日夜、『それゆけ! アンパンマン』ドキンちゃん役、『ドラゴンボール』でブルマ役を務めた声優の鶴ひろみさんがお亡くなりになりました。

報道によると鶴さんは首都高速道路上の中央分離帯寄りの車線でハザードがたかれ、停車している車両内で発見。車両に大きな損傷はなく、鶴さんはシートベルトをしめていた状態で特に外傷は認められなかったそうです。死因は大動脈解離とのこと。

以下、あまり注目されていない「運転中の急病死」について紹介します。

文:ベストカーWeb編集部 写真:Shutterstock.com


■運転中の死亡者の8.3%は「病死」

「運転中の死亡」というと事故死のイメージが強いですが、「急病死」のパターンもかなりの数にのぼっています。

東京女子医科大の呂彩子講師の論文(後述/資料1)によると、運転者死亡案件のうち「急病死」による死亡は全体の8.3%であったとのことです。

この「8.3%」という数字にあてはめると(運転中の急病死の多くは事故をともなうため、遺体が損傷しているケースが多く、死因の特定が難しい)、2016年中の座席別自動車乗車中死者1004人(運転席/資料2)のうち、約80名は急病死で亡くなっていることになります。

自動車運転中の急病死の主な原因は「心疾患」、「脳血管障害」、「大動脈疾患」など。

もちろんこれらの症状の原因はさまざまですが、自動車の運転中は心身に(普段は感じにくい)ストレスがかかることが、こうした症例の一因とも考えられます(死亡者に職業的運転手が多いことも特徴のひとつ)。

かなり直接的な書き方になってしまいますが、「運転中の急病死」は比較的よくあることです。それも、他人(他車や歩行者、同乗者等)を巻き込む可能性があります。

今回のケースは幸いにして事故をともなわず(その多くは鶴さんが最期に停車してハザードを点けたことに依ります)、他車を巻き込むことはありませんでした。

もちろん難しいことは百も承知ですが、運転する前には自身の体調をチェックし、不調を感じたら運転を控えること、もし運転中に症状が悪化したらすみやかに停車し通報することを、改めて確認したいと思います。

【参考】

資料1) http://www.iatss.or.jp/common/pdf/publication/iatss-review/40-1-03.pdf

資料2) https://www.npa.go.jp/toukei/koutuu48/H28_setsumeishiryo.pdf

資料3)緊急時の連絡・相談に関して http://www.fdma.go.jp/ugoki/h2904/2904_20.pdf (2019年4月確認時にリンク切れのため下記に再リンク)
https://selectra.jp/sites/selectra.jp/files/pdf/2904_20.pdf

 

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