トラックの超特盛!? ダブル連結トラックの進化にワクワクが止まらない!

■2つの機能を合体! 用途によって組み換えるコンセプトはまるで巨大ロボットだ!?

ボディはドライウイング仕様を採用。このように単体で置いた状態で荷役作業を行なう場合があるので、自力でウイングの開閉ができるようバッテリーを搭載している
ボディはドライウイング仕様を採用。このように単体で置いた状態で荷役作業を行なう場合があるので、自力でウイングの開閉ができるようバッテリーを搭載している

 日本トレクスはダブル連結トラックとともに、このスワップボディ車の開発にも力を入れているメーカーで、今回は同社が得意な2つのトラックの機能を合体させたというわけ。

 ボディは側方荷役のドライウイングボディ仕様で、単体で荷役作業を行なうのが前提のため、自力でウイングの開閉ができるようボディに専用のバッテリーを搭載。ランディングギア(支持脚)は手動式だが、アシスト用のガスダンパーが備わる。

フルトレーラは連結装置のドーリが分離できるタイプ。写真のようにドーリを分離してセミトレーラとして使うことも可能だ
フルトレーラは連結装置のドーリが分離できるタイプ。写真のようにドーリを分離してセミトレーラとして使うことも可能だ

 いっぽう、被牽引車のフルトレーラは「ドーリ分離型」と呼ばれるもの。ボディは後方荷役の冷凍冷蔵バン仕様で、前側に荷箱内を冷やすためのノーズマウントタイプの冷凍機を搭載。後ろ側には積み荷の昇降に用いる格納式テールゲートリフターも備わる。

 ドーリ分離型フルトレーラは、セミトレーラにドーリを組み合わせたもので、ドーリを分離すれば一般的なセミトレーラとして運用することができるのが特徴。

 例えば長距離の拠点間輸送をフルトレーラで行ない、拠点から末端への輸送はフルトラクタとセミトレーラで別々に行なう……、という一台二役の運用も可能だ。

■これからの新型車には将来を見据えた見直しが必要か!? トラックの明るい未来にワクワクが止まらない!

「車種」が違うためダブル連結トラックになれないコンセプトモデル。可能性を広げるためには構造要件の見直しが必要かも?
「車種」が違うためダブル連結トラックになれないコンセプトモデル。可能性を広げるためには構造要件の見直しが必要かも?

 なお、今回発表されたコンセプトモデルは、ダブル連結トラックの構造要件を満たしていないため現時点では連結状態で公道を走ることができない。

 具体的には、ダブル連結トラックの構造要件が「バン型」のみとされているのに対して、同車はフルトラクタが「コンテナ専用車(スワップボディ車)」、フルトレーラが「冷凍冷蔵バン」となっているため、連結全長21m以上での登録が不可能なのだ。

長さ25mのダブル連結トラックに対応するサラウンドビューモニターは現在開発中のもので、車体各所のカメラ画像を合成してキャビン内のモニターに表示する
長さ25mのダブル連結トラックに対応するサラウンドビューモニターは現在開発中のもので、車体各所のカメラ画像を合成してキャビン内のモニターに表示する

 とはいえ、ダブル連結トラック用サラウンドビューモニターに代表される現在開発中の装備が多数搭載された同車は見どころ満載で、ダブル連結トラックの未来を考えさせられる興味深い一台といえるだろう。

【画像ギャラリー】ドライバー不足が深刻化するトラック業界に解決の妙手! 日本トレクスのダブル連結トラック・コンセプトを見る

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