奥深さと可能性は無限大!! ミニ四駆が大人も子供も惹きつける理由

ミニ四駆レースに16台のマシンが集結

 では、レースについて見ていこう。

 レースに参加したのは、『カー&ドライバー』、『Car Watch』、『driver』、『クルマのニュース』、『Response』、『モーターマガジン』、『月刊自家用車』、『Cliccar』、『Hanako』、『The Motor Weekly』の12媒体。

 それに加え、ホンダ広報部、ホンダ開発チーム1(本田技術研究所・栃木)&2(本田技術研究所・和光)、そしてミニ四駆の発売元であるTAMIYAワークスの全16台で、3つのブロックに分かれてマッチレースが開催された。

ミニ四駆実況でおなじみのMCガッツさんがレースを盛り上げてくれた。自らもワークスチームでレース参加したが、決勝を前に涙をのんだ
ミニ四駆実況でおなじみのMCガッツさんがレースを盛り上げてくれた。自らもワークスチームでレース参加したが、決勝を前に涙をのんだ

 ベストカーWebの担当は、ホンダeのミニ四駆のキットを組み立てて、走れるようにしただけで参戦。外観についても、12月4日開催ということで1・2・4の数字をルーフに貼った程度でショボい。

 ノーマル状態のマシンは少数派で、ほとんどの媒体がモーター、タイヤを交換したり、独自のチューニングを施していた。

キットを組み立てただけのベストカーWeb号。ノーマル状態でも、バリ取り、グリスアップをするとしないでは速さが段違いになることを痛感
キットを組み立てただけのベストカーWeb号。ノーマル状態でも、バリ取り、グリスアップをするとしないでは速さが段違いになることを痛感

 同じ控室になったCar Watch誌のマシンをジックリ見せていただいたが、各種チューニングのほか、ヘッドランプ、リアコンビにLEDを埋め込んでいて、実際に光るという超凝ったものになっていた。

 今回は鈴鹿サーキットを模した特設コースでレースが開催された(立体交差もある!!)。

 実際にミニ四駆が走っているのを見ると、これが速くてビックリ!! ミニ四駆が走っているのを初めて見た率直な感想です。

 が、ベストカーWebのマシンは、トップチームとは比べものにならないほど遅かった。ちなみに誤解のないように言っておくと、3位入賞マシンはノーマルキットを組み上げただけだったので、当方のマシンが遅かったのはパーツ交換のせいではなく、担当の工作精度の問題だろう。

 ガイドローラーやタイヤをはじめとするパーツのバリも取っていなかったし、グリスアップも忘れていた……。

 当然のように!? ベストカーWebのマシンはあえなく1回戦で敗戦。敗者復活のジャンケンでも負けて、結局1レースを消化したのみでジ・エンド。ちなみに優勝したのはカー&ドライバー誌だった。

チューニングだけでなく、カラーリング、ホイールなどエクステリアも好きなものを装着して自分仕様に仕上げることができるのもミニ四駆の魅力
チューニングだけでなく、カラーリング、ホイールなどエクステリアも好きなものを装着して自分仕様に仕上げることができるのもミニ四駆の魅力
Car Watch誌のホンダeミニ四駆。モーター交換、マスダンパー装着、ローラー、前後スポイラー、軽量化など独自チューニング。リアコンビはLED内蔵で光る
Car Watch誌のホンダeミニ四駆。モーター交換、マスダンパー装着、ローラー、前後スポイラー、軽量化など独自チューニング。リアコンビはLED内蔵で光る

研究所渾身の2台ホンダeミニ四駆

写真右からレッドブル・ホンダ、アルファタウリ・ホンダ、開発テスト車両のカムフラージュ柄を模したカラーリングを施した3台。非常にハイレベルな仕上げ
写真右からレッドブル・ホンダ、アルファタウリ・ホンダ、開発テスト車両のカムフラージュ柄を模したカラーリングを施した3台。非常にハイレベルな仕上げ

 今回のレースで最も目をひき、圧巻だったのは、ホンダ開発チームのミニ四駆マシンだ。

 エクステリアはホンダのデザイン部が手掛け、栃木はアルファタウリ、和光はレッドブルのF1マシンをモチーフとしたカラーリングが施されていた。ともにF1チームの公認で、製作過程において、2回のダメ出しによる修正を経て完成したという力作。

 ミニ四駆は多種多彩なパーツによりチューニングできるのが魅力だが、研究所チームの2台のマシンについては、タミヤワークスも注目するほどのマシンに仕上げられていた。

 それぞれが最速を目指し、意地をかけて独自のチューニングを施しているのも執念を感じる。

 軽量化のためにカーボンパーツも多用、F1マシンのバージボードを想起させるヒドゥンSide提灯(提灯)、ハイパーダッシュ3モーター、超速ギア、中空プロペラシャフトなどなど、数え上げたらきりがない。

タミヤワークスの方々も研究所のマシンのチューニングレベルには驚いていた。ミニ四駆にはスペシャリストを熱中させる奥深さ、楽しさがある
タミヤワークスの方々も研究所のマシンのチューニングレベルには驚いていた。ミニ四駆にはスペシャリストを熱中させる奥深さ、楽しさがある

 軽量化と同時に、パーツの取り付け位置を低重心化するなど、実際のクルマの開発と変わらない徹底ぶり。

 大人げない(笑)ように思えるかもしれないが、スペシャリストがこだわり抜いたこの研究所チームのマシンに、子供だけでなく大人をも熱中させる要因が凝縮されているように思える。

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