100台の限定車は追加分も即完売! 日産の至宝、GT-Rは新車でいつまで買える? 最前線をレポート!
日産、そして日本車を代表するスポーツモデル、GT-Rは9月14日に最新の2022年モデルと「プレミアムエディションTスペック」、「トラックエディションengineered by NISMO Tスペック」という2種の特別仕様車を発表。ともに10月下旬の発売がアナウンスされていたが、抽選申し込みに応募が殺到し、すでに完売状態となっていることがわかった。
一方で、通常の2022年モデルにも諸規制の影響で最後のモデルになるという噂があり、イヤーモデル制のため、枠が埋まってしまえば注文できない状況も考えられる。果たしてGT-Rの販売状況はどうなっているのか? 遠藤徹氏がレポートする。
文/遠藤徹、NISSAN
【画像ギャラリー】日産GT-Rの2022年モデル・特別仕様車を画像でチェック(34枚)画像ギャラリー■特別仕様は即完売! 通常仕様の販売状況は?
日産が2021年9月に発売したGT-Rの特別仕様車「Tスペック」は限定100台分が即完売となった。熱烈なファンからの要望に応じ、さらに100台限定で追加し売り出したが、こちらも即に近い状態で完売した。
ノーマル仕様モデルは2022年モデルの受注を受け付けているものの、現在、生産は止まっている。半導体部品の供給遅れのためとされる。
生産再開はいつになるのか特定できない状況にあるが、扱う日産パフォーマンスセンター筋では「販売の再開は半年以上先になるのではないか」と予想している。それでも日産各販売店では受注を受け付け、見積書の作成が可能な状態にあるので、メーカーは2022年モデルを継続し、生産販売するスタンスがあることは確かである。
GT-Rは、これまで毎年のように改良したイヤーモデルの投入を繰り返し進化させてきた。こうした手法は今回で終了となる可能性がある。
環境対応でターボエンジンモデルを廃止し、電動化の流れに呼応する必要が生じているためである。
■2022年モデルが「最後のGT-R」になってしまうのか?
それではGT-Rはいずれ消滅してしまうのか。答えは否である。
日産のGT-R技術陣は、次世代パワーユニットの開発を着々と進めているという。その回答のひとつはスポーツ電気自動車への活路である。パワーユニットそのものは日産の得意の分野である。それがいつになるかは現段階ではまだ定かではないが、4年後の2025年あたりが有力である。
現行のガソリンターボエンジンとは異なるパワー特性があり、足回りやボディ剛性との精密なマッチング作業が必要になるので、かなりの開発期間を経なければならないようだ。当然のことながら、すでに方向性が決まり開発は進行しているはずである。
それまでにイヤーモデルは継続せずに現行の2022年モデルを生産販売することになるが、次期型の電気自動車バージョンの開発にめどがついた時点で生産が打ち切られることになると思われる。
現行2022年モデルの販売受付はどこの日産ディーラーでも可能だが、車検、定期点検、修理などのアフターケアは各地区に数件設置(全国では100個所程度)されているパフォーマンスセンターに持ち込まないとできない。特別訓練された整備技術を持ったメカニック、特別仕様の交換用パーツ、作業用リフトなどの特殊整備設備が必要だからである。
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