■ドライバーを中心としたコックピット
そのスポーティなキャラクターは、コックピットデザインにも反映。運転席を中心としたドライバーズオリエンテッドな空間に仕上げられている。個性的なエアコンダクトも、運転席を中心にデザインされているのもスポーティな演出だ。
シフトレバーは、e-tron同様、バイワイヤーだが、アームデザインではなく、フローティングデザインのコンソールにコンパクトな水平シフトが備わるのはQ4専用のポイント。またフロントガラスに上下2段に情報を表示可能なARヘッドアップディスプレイをコンパクトセグメントとして初導入するなど、先進機能も強化されている。
■EV専用プラットフォームMEBで開発
EV専用モデルとなるQ4 e-tronは、プラットフォームをVWグループの最新EV用プラットフォームである「MEB」をベースに開発されている。ボディサイズ(欧州値)は、全長4588×全幅1865×全高1632mm(※SBは1614mm)と、日本の道路事情でも困らないサイズ。
EVに特化したレイアウトのため、同クラス車よりもキャビンスペースが広々としており、車室長はQ5を凌ぐという。またラゲッジスペースは、標準時で520L(※SBは535L)を確保している。
■なんと後輪駆動のアウディに
発表された日本仕様は、すべて「40」と呼ばれる仕様のみ。フロア下には、82kWhの駆動用リチウムイオンバッテリーを搭載し、駆動用モーターは、リアアクスルに1基を備える。つまり後輪駆動のアウディなのだ。
本国では、2モーターのクワトロも設定されるため、将来的には導入される可能性は高いが、電気モーターによる後輪駆動の走りも興味深い。また、回生ブレーキは、パドルシフトの3段階調整となり、さらにアウディ初のシフトに「B」モードを備えることで、ワンペダルによる加減速も実現している。
モーター性能は、最高出力150kW、最大トルク310Nmを発揮。0-100km/h加速は、8.5秒という。注目の航続距離は、欧州値で516kmと発表されており、ロングドライブも余裕の性能を備えるようだ。
充電機能は、200Vの普通充電が最大8kWまで対応可能。急速充電は、CHAdeMO規格の125kWに対応できる。125kWの急速充電器を利用すると、バッテリー残量5%から80%までの回復が38分で行えるという。
■スポーツバックのみに1st Editionを設定
グレード構成は、「Q4 e-tron」が「ベース」、装備をアップグレードた「アドバンスド」、スポーティな内外装の「Sライン」の3タイプ。クーペSUV「Q4 Sportback e-tron」が、「アドバンスド」と「Sライン」の2タイプ。同グレードでの価格差はアドバンスドが26万円、Sラインが27万円となる。
正式発売は今秋以降となり、デリバリー開始も同時期を予定している。導入記念限定車となる「1st Edition」をオンラインで先着50台限定で販売中だが、すでに50台の申し込みが完了しており、現時点ではキャンセル待ちとなっている。
限定車の仕様は、Q4 Sportbackのみで、Sラインがベース。オプションの「Sラインインテリアプラスパッケージ」と「パノラマサンルーフ」を追加。さらに特別装備として、10スポークスターエアロデザインの20インチアルミホイール、ファインナッパレザー(ダイヤモンドステッチング)のシート、ブラックAudi rings&ブラックスタイリングパッケージが備わる。ボディカラーは、タイフーングレーメタリックのみとなる。
日本でもEVを本気で売っていく事を宣言したアウディだけに、プレミアムカーとしては現実的な600万円台を中心とした価格、日本の交通事情にもマッチしやすいサイズ、人気のSUVデザインなど武器も多いQ4に、大きな期待をかけている。
アウディ自体も販売強化の対策のひとつとして、店舗での充電インフラの強化を進めていく。先進的なアイテムにも関心が高い現代のアウディユーザーの心をさらに掴むことが出来るか、Q4の動向が注目される!
【画像ギャラリー】アウディEV第3弾のコンパクトSUV「Q4 e-tron」シリーズ!(8枚)画像ギャラリー
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