開発凍結!? 次期型プロジェクト開始!?!? 新型GT-R全情報

  現行R35GT-Rが登場したのは2007年12月だから、2018年末で早11年になる。しかし、いっこうに次期GT-Rの話が出てこない。かたやトヨタはスープラにGRスーパースポーツの開発など積極的なのに……。

 現行GT-Rはいったいいつまで売るつもりなのか? さらに言えば、新型GT-Rはいつ発売するのか? そもそも開発は進んでいるのか?? いったん「次期型開発凍結」というニュースも流れたこともあり、痺れをきらしているスポーツカーファンも多いのではないだろうか。

 ということで、日産ファンのみならず世界中のクルマ好きが気になっている次期型GT-Rについて、ベストカースクープ班が独自の情報網を駆使して最新情報を集めた。それを精査し、整理してお届けしたい。

文/ベストカーWeb編集部
写真/ベストカー編集部、日産、ポルシェ


■現行GT-Rの販売は2020年までと予想

GT-R50 byイタルデザイン。パワートレインは、ニスモ社内にて手作業で組まれた3.8L、V6ツインターボVR38DETTで720ps/79.6kgmを発生。ベースのGT-Rニスモは600ps/66.5kgm。GT3車両用の大容量・大口径ツインターボチャージャーと大型インタークーラーに加え、耐久性の高いクランクシャフトピストン・コネクティングロットベアリング、高流量ピストンオイルジェットと大容量燃料噴射装置を採用したほか、カムシャフト、イグニションシステム、吸排気システムも改良されている

 2018年10月15日から11月25日まで、東京・銀座にある日産ブランドのグローバル発信拠点「NISSAN CROSSING」にて公開されているGT-R50 byイタルデザイン。

 GT-Rの誕生50周年、イタルデザインの創立50周年を記念して、日産とイタルデザインとのコラボレーションで製作され、市販価格は90万ユーロ〜(約1億1700万円〜)、生産台数はわずか50台と発表されている。

  発売時期は明らかにされていないが、PGC10型初代スカイラインGT-Rが発売された1969年2月から50周年にあたる、2019年2月に発売される可能性が高い。

 とはいえこのGT-R50 by イタルデザインはあくまでも50周年記念限定車。ではレギュラーモデルの現行R35GT-Rはいつまで発売されるかだが、本誌スクープ班が掴んだ日産関係者からの情報をまとめると、現行GT-Rの販売は2020年まで、という線が濃厚だ。

 つまり、次期GT-Rを発売するまでいったん販売を終了する、ということになる。しかし再来年、2020年に登場するスケジュールで、新型GT-Rにあたるモデルの開発が日産社内で進んでいるかといえば、そういう情報はいっさい入っていない。

 これが「次期GT-Rは開発凍結!? 現行型が最終モデル!?!?」という噂につながった。

 しかしGT-Rはなくならない。少なくとも現時点で集まっている情報に照らすと、新型GT-Rは「あり」だ。

■これが次期GT-Rか?! インフィニティQ60プロジェクト・ブラックS

インフィニティQ60プロジェクト・ブラックS。これがGT-Rになるというわけではないが、日産はインフィニティをAMGやBMW M社のようにしたい、という野望を持っている。インフィニティのブランドイメージ向上のためにQ60ブラックSの投入を考えているのだ

 さて、次期GT-Rの発売はいつか、どんなものか、という核心の話に入る前に、2017年3月のジュネーブショーに続いて、2018年9月のパリショーで発表された「インフィニティQ60プロジェクト・ブラックS」について話をしておく必要がある。

「インフィニティQ60」は、かつて日本市場でも販売していたスカイラインクーペにあたる海外専売モデルで、この「プロジェクト・ブラックS」は、インフィニティとルノー・スポールF1チームとのコラボレーションで開発されたコンセプトモデル。3L、V6ツインターボに3つのジェネレーターを組み合わせたデュアルハイブリッドシステムを搭載し、最高出力は571psを発生。

これがGT-Rになってもおかしくないと思えるほど迫力のスタイルだ

 このエンジンパワーは7速ATを介して後輪へと伝えられ、そこにジェネレーターからのアシストが加わることで、0〜100km/h加速タイム4秒未満を達成。また前後重量配分は現行型Q60の58:42から理想的な50:50へと改善されており、ブレーキディスクも大径化されたカーボンセラミック製に変更されている。

 エクステリアはQ60がベースだが、ボンネットやルーフなどのボディパネルはカーボン製で、リアシートが取り払われていて車重は1775kgに抑えられている(現行GT-Rのピュアエディションは1760kg)。パワーウエイトレシオは3.11kg/psと、3.09kg/psの現行GT-Rのピュアエディション、2.87kg/psのGT-Rニスモに迫る数値だ。

 このプロジェクト・ブラックSが次期GT-Rか!? と思わず早合点しそうだが、それは間違い。GT-Rとはまったくの別モデルとなる。

 日産はインフィニティブランドをAMGやBMW M社以上に引き上げたい考えで、そのイメージリーダーとして、Q60プロジェクト・ブラックSの投入を目論んでいるのだ。

 インフィニティ公式は、2021年から本格的にラインアップの電動化(ハイブリッド化、PHEV化、EV化含む)を進める、と公表しており、このブラックSはその牽引役、象徴として同時期頃に発売されるはずだ。

■ポルシェがEVスポーツカーを2019年に発売!

2019年に発売予定のポルシェタイカンとテストドライバーのマーク・ウエーバー

 先に紹介したインフィニティQ60ブラックSはインフィニティの既存の3L、V6ツインターボエンジンに電動化を加えたもの。そして2020年に登場する新型フェアレディZも、3L、V6ツインターボを搭載することがほぼ決まっている。

 次期GT-Rにはこのパワートレインが搭載されることはまずない。かたや現行のVR38DETTを発展させ、これにブラックSと同じようにF1譲りのハイブリッドを組み合わせることも考えられるが、これについての可能性は非常に低いといえる。

 というのは、2020年以降のスーパースポーツの潮流は、2021年から始まるEUのCO2規制もあり、これまでのようなガソリンエンジン+モーターのハイブリッドとは考えにくい。乗用車の分野でも各メーカーがEVシフトへ加速中だ。

 そんななか、ポルシェが2018年6月、EVスポーツカー「タイカン」(トルコ語で「元気のいい若馬」)を発表。2019年から開始を開始し、合わせて2020年から日本で売ることも発表した。

 この「タイカン」は、2015年からルマン24時間レースを3年連続で制した919ハイブリッドや918スパイダーのテクノロジーを受け継いだモデル。

 4ドアボディの前後に2基の永久磁石シンクロナス・モーター(PSMと名づけている)を搭載。これをポルシェでは「近未来のターボチャージャーとも言うべきデバイス」としている。

 合計出力は440kW(600ps)に達し、4輪を駆動。トルクの太い電気モーターの特性を活かして、静止から時速100kmまでを3.5秒以下で加速すると発表している。

 バッテリーは800ボルト仕様で、専用のシステムで充電すれば1回のフル充電で巡航距離は500km、15分の充電でも400kmが確保できるという。

 最大のライバル、ポルシェは先にピュアEVスポーツカーをリリースするのだ。

■次期GT-RはEVスポーツカー! 発売は2023年!

「スーパースポーツは、2020年以降、EV化の流れになる」というのを理解していただけただろうか。もちろん、(フォーミュラEに参戦することもあり)この流れはGT-Rも避けられない。

 次期GT-RはピュアEVになる。当サイトは現時点で集まっている情報を総合して、そう予想する。

 群を抜いたEV性能、つまり世界最高のEVスポーツカー。これこそが次期GT-Rの開発コンセプトだ。正直、ポルシェタイカンがライバルというよりは、本命の開発ターゲットは「打倒テスラ」だろう。

 グローバルデザインを統括する専務執行役員のアルベイゾ・アルフォンソ氏は、2018年6月に行われたグッドウッドのイベントで、次期GT-Rはどうなるのか? というメディアの質問に「電動化を推し進めるにしろ、まったく手掛けないにしろ、パワーを突き詰めます。新開発プラットフォームを作っているのは確かなのですから、ゴールはハッキリしています。GT-Rは最速でなければなりません」とコメントしている。

 そう、GT-Rは世界最速のスポーツカーでなければいけないのだ(この時点ではエンジンが残るかもしれないと示唆しているが……)。

 まったく新しいプラットフォームにピュアEVを搭載し、パワーは800ps〜1000ps。価格は2000万円は下らないだろう。1輪ごとに独立してコントロールするインホイールモーターになるのか……。さらにGT-Rをインフィニティブランドで売ればいいと意見も出ているという。

 このぶんでいけば、次期GT-Rの発売は2023年頃。詳細は2020年頃には徐々に明らかになってくるだろう。

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