■アルファード、ヴェルファイア/これ以上いいミニバンはない?!
クラウンに代わって「あがりのクルマ」の定位置に定着したと推測されるのが、国産ミニバンの頂点に君臨するアルファード/ヴェルファイアだ。
アル/ヴェルが、VIPの移動の足としての地位を確立してすでに久しいが、実際のところコレに乗ってしまったらもう、これより上はない。クラウンの上にはレクサスLSやメルセデスSクラスがあり、よりビッグな上昇志向を満たすことも可能だが、アル/ヴェルより上のミニバンは、この世に存在しない!
メルセデスVクラスという選択肢もないではないが、実際乗るとアレは兵員輸送車のようなもので、あまりにも質実剛健。おもてなしの心がなさすぎる。シートも乗り心地も硬質すぎる。
アル/ヴェルの快適性は、あくまで国内での移動、つまり低速走行に限ったもので、アウトバーンではまったく通用しないが、日本にはアウトバーンにはないので問題ない。
路面が悪い道路だと、左右スライドドア構造ゆえのボディ剛性不足により、乗り心地もそれほどいいとは言えないが、そこはゆっくり走ることでクリアできる。
実際にアル/ヴェルは、ロールスロイス的ショーファードリブンのVIPサルーンとして使われている率が高い。これを「あがりのクルマ」と言わずして、なにを言うのか!
アル/ヴェルは、アジア諸国でもあがりのクルマとしての地位を確立しつつある。実に頼もしい限りだ。
■メルセデスベンツSクラス/グローバルでの「あがりのクルマ」
高級セダンの一般的な頂点と言えば、やっぱりコレ。従来的な価値観で考える限り、Sクラスこそ「あがり」のクルマ界のワールドワイドな王道である。
Sクラスの名声は、全世界にあまねく轟いている。アルファード/ヴェルファイアを知らない人は、世界中に60億人以上いると推測されるが、Sクラスを知らない人はほとんどいないだろう。世界中のVIPが乗っているのだから。
なにしろ、世界の最秘境と言われる北朝鮮ですら、Sクラスが頂点なのだ。その他、世界の最貧国でも、大金持ちはSクラスに乗っている。日本は島国だから外敵の侵入がなく、アル/ヴェルで満足できるが、陸続きの国ではだんぜんSクラス! グローバルなステイタスの高さはハンパではない。
日本でも相変わらず、Sクラスのお客様は、Sクラス以外に乗るクルマがないと言われる。Sクラスより上には、ベントレーやロールスロイスがあるといえばあるが、それらはクルマに情熱を持っている人が乗るもの。ディーラー数も限られている。フツーのお金持ちが買うには、なかなかハードルが高い。
それに、ベントレーやロールスのお客様は、今後ランボルギーニ・ウルスに浮気するかもしれない。やっぱり「あがりのクルマ」の王者は、メルセデスベンツSクラスでキマリなのだ。
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