初代ユーノスロードスターのパーツ代、維持費、オーナーの生の声は? 「名車を維持するための処方箋」

■プロが教える、このクルマの実情

古いクルマだけに板金修理やオールペンされていたり、下回りが錆だらけという個体も

ユーノスロードスターもその道のプロ、新潟県の「RSファクトリーSTAGE」の田畑氏に取材を行った。まずはタマ数や、すぐに乗れるような個体について聞いた。

「流通台数はかなり減っていますが、年代を考えると多いほうです。専門店が面倒を見ていた個体は、仮に見た目が年式相応でも、細部までメンテナンスが行き届いている可能性が高いです」

では、購入時や維持するうえで気をつけることは?

「古いクルマだけに、板金修理やオールペンされていたり、幌が傷んでいる傾向にあります(幌は交換を前提に)。修復歴の有無にこだわらず、きちんと修理されていればOKくらいの気持ちで探してみてください。

エンジンは非常に丈夫ですが、20万㎞オーバーも珍しくないなど、一般的に走行距離が伸びているものが多い印象です。しかしメンテナンスが行き届いている個体であれば安心して30万kmくらいは乗れますので、走行距離よりもメンテナンスが行き届いているかどうかを重視してください」

エンジンから基本的に丈夫というが油脂類の管理には常に気をつけておきたい

気になる純正部品の供給状況については?

「マツダがレストアサービスに力を入れてくれているおかげで、NA6CE型に関しては部品に困るケースは少ないです。ただ、価格が高いことがネックになっていますね。そこで中古パーツを用いて修理したり、新たに製作して対応することもあります」

田畑氏にとって、ユーノスロードスターの魅力とは?

「NA8C型を新車から所有していますが、最近は特にこのクルマを通じた人と人のつながりが素晴らしいと感じますね」

最後に、購入を検討されている方へメッセージをお願いします。

「価格の安い個体を買って少しずつ修理していく楽しみ方もありだと思います。若い世代の方にもこのクルマならではの世界観を味わっていただきたいですね」

公私ともにユーノスロードスターに魅了された田畑氏だからこそ伝えられる熱いメッセージだ。

レストアサービスや部品の再生産が始まり、特に注目を集めている両モデル。しかし、メーカーやショップがどれほど環境を整えても、やはりオーナーの愛情こそが良好なコンディションを維持するうえで重要なのは、言うまでもない。

マツダから販売されている復刻パーツ。復刻NARDI製ステアリングホイール、シフトノブ 当時Vスペシャルに装備されていたものと同じウッド(マホガニー)仕様。ステアリングはNARDIロゴ入りホーンボタンとのセット。ボス(ハブキット)は含まず。価格は5万4000円。シフトノブは1万6200円

発売当時のドイツ製ビニール生地が入手不可能となってしまったため、同様の風合いの生地をアメリカから取り寄せ、量産当時より厳しい試験をクリアして生まれた復刻ソフトトップ。リアスクリーンはイタリア製。価格は16万2000円(リアスクリーン含む)。リアスクリーンのみは 5万4000円

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