【交通×医療】病院の待合スペースで安心してバスが待てる環境を! 見るだけのデジタル情報で高齢者も安心

【交通×医療】病院の待合スペースで安心してバスが待てる環境を! 見るだけのデジタル情報で高齢者も安心

 YE DIGITAL(北九州市小倉北区)は、地方独立行政法人北九州市立病院機構が運営する北九州市立医療センターと北九州市立八幡病院の2か所で、モビリティサイネージクラウド「MMvision」に西鉄バス北九州より提供された交通情報を表示する実証実験を開始する。最新の交通情報の表示とはどんなものなのか。

文:古川智規(バスマガジン編集部)
写真提供:株式会社YEデジタル

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来院者のバス待ち環境向上を!

 本実証実験では【交通×医療】を主軸に、 病院の待合スペースにサイネージを設置し、最寄りバス停の時刻表や運行情報を表示する。さらに病院からの情報も同時に表示する。

 これらの実証で期待されるのは、来院者のバス待ち環境向上と公共交通機関利用促進である。病院内にいながらにして、運行情報がリアルタイムでわかり、乗り遅れなく安心してバスを待つことができる。

本実証実験での設置イメージ
本実証実験での設置イメージ

 例えば、悪天候下の屋外でバスを待たなくてもよくなることが期待できる。通院が多い高齢者等のスマートフォンを持たない層でも、最新のバス運行状況が一目瞭然で、それに慣れることによりバスの利便性体感してもらい、高齢者の公共交通機関の利用促進をうながす。

 同時に、病院情報もリアルタイムで表示し、来院者への情報提供や注意喚起を行うことにより、病院からの情報接触機会を多くすることができる。デジタルの特性を生かし、豊富な情報を順次表示し世代に関係なく紙の情報を見るように誰にでも分かる情報伝達を目指す。

実証実験は約半年間

 このモビリティサイネージクラウド「MMvision」というシステムは、西鉄バス北九州や他の事業者でもデジタルバス時刻表として採用され、見やすく現在時刻に対応したバスロケと通過予定時刻表を融合させたものが設置されている。

熊本駅前での設置例
熊本駅前での設置例

 これらのバス停には時刻や接近・通過情報はもちろん、バス会社からの案内や広告等が順次表示され、限られたスペースに必要な情報を大きく表示することに努めている。

ダイヤ改正も遠隔で

 従来は、ダイヤ改正や臨時の情報は営業所から人が出てバス停に掲示したり、時刻表を差し替えたりと、かなりの手間とコストがかかったものだが、それらの作業はホスト側で情報更新をすれば済むので、システム的には全停留所を一斉にスマートバス停に更新するのが望ましい。

神姫バスでの設置例
神姫バスでの設置例

 しかしコストの問題もあり、一括でというわけにもいかず今後は広告や自治体の情報、本実証実験のような公共性のある場所での情報提供により、実績と費用対効果を突き詰めていく必要があるだろう。採用例が多くなればスケールメリットと広告収入で設置コストもランニングコストも下がるからだ。

 これらの新しい技術はどうしてもコストの問題を解決する必要があるものの、社会や人にやさしい公共交通機関を目指し、普及させてほしいものである。

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