昭和の昔、日本では「オート三輪」と呼ばれる三輪トラックが、その機動力を生かして独自の発展を遂げていた。しかし四輪トラックの普及(特に「軽トラ」の登場)により次第に姿を消して行き、今では博物館で見るのみだ。
そんな中、フランスのトラックメーカー、ルノー・トラックスがオート三輪を髣髴とさせるような電動三輪トラック(カーゴバイク)の製造を始めたという。車両を開発しているのは新興企業のクルースター社だが、ルノーの工場で製造し、ルノーのネットワークで販売する。
19世紀創業の老舗メーカーと、21世紀創業のスタートアップが、商用輸送の脱炭素化というミッションのために提携する。この協業によりルノー・トラックスの電動車両にラストマイル輸送用のソリューションが追加され、車両総重量で言うと650kgから44トンという広範なポートフォリオが完成した。
文/トラックマガジン「フルロード」編集部、写真/Renault Trucks・ Kleuster・犬塚製作所


