■PART1/プロが教える、このクルマの実情、AE86編
取材協力/有限会社チューブガレージ http://www.tubegarage.co
AE86の実情について、その道のプロの見解はどうなのか? 愛知県のAE86専門店「チューブガレージ」の川口氏に取材を行った。生産終了から30年以上が経過したクルマだけに、タマ数や程度のよい個体を手に入れられるかが気になるが……。
「程度のよいAE86は、ほぼなくなりつつあります。国内だけでなく海外からも需要がありますからね。現時点で、アメリカ、ドバイ、中国、イギリス、オーストラリア、アイルランド、インドへ輸出されています」
R32GT-Rなど、海外へ流出していった個体は少なくない。AE86も例外ではないようだ。そんななか、現オーナーはもちろん未来のオーナーが心がけたいことは?
「屋根の下や屋内保管を推奨します。青空駐車の場合、ボディカバーをかけ、雨や紫外線からボディを保護してあげてください」
多くの人が気になる純正部品の供給状況については?
「機関系に関しては販売されていますが、外装系の廃番が増えつつあります。AE86は新車当時からレビンが人気だったので、まずレビン系の外装パーツの廃番が多くなりました。
その後、『頭文字D』の人気に火がついてからはトレノの外装パーツも廃盤が多くなりましたね。メーカー製作の型を修理しても思うような製品ができず、廃番に踏み切るケースもあるようです。
それでも『生涯、AE86を所有したい』というオーナー様が多数いらっしゃいます。メーカーさんには、特にブレーキマスターシリンダー、ファンカップリング、クォーターガラスモールディング、フューエルセンサーゲージデジタル用などの再生産を希望したいです」
これから、AE86を購入したいという方へアドバイスを。
「まずはご相談ください。週末になると多数のAE86オーナー様がご来店されます。当店はもちろん、ほかのオーナー様もきっと親身になってくれると思いますよ!」
AE86というクルマに魅力を感じ、心底惚れ込んでいるからこそ伝えられる言葉がある。お店に行くと何らかのヒントが得られるはずだ。
■まとめ/AE86・レビン/トレノの今後と購入対策は?
現役当時にAE86を手に入れた世代から、その子どもたちへ。2世代にわたって受け継がれる希有な存在といえる。オーナーとショップが一丸となってAE86を延命させるべく、日々奮闘している現実が浮きぼりとなった。
レビン&トレノいずれも、外装パーツ全般が欠品状態にあるようだ。海外への流出も進んでおり、この傾向は今後も加速していく可能性が高いこともわかった。
次の世代へAE86を引き継ぐために、純正部品の再生産などの延命策を強く望みたいところだ。
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