■PART1/プロが教える、このクルマの実情、三菱GTO編
取材協力/関東三菱自動車販売株式会社 川越南店
GTOというクルマの実情について、プロの見解はどうなのか? 右ページで登場の安藤さんが所有するGTOの主治医である、関東三菱自動車販売 川越南店の佐野氏と矢部氏にお話を伺った。
現在、ディーラーに入庫するGTOの数はどれくらいなのだろうか?
「年々、入庫数が減りつつあります。現在、安藤さんを含め、当店でメンテナンスしているGTOは3台。前期モデルは安藤さんだけです。ご入庫いただいているお客様はGTOのことを本当に大切に想ってくださる方々です」
生産終了から20年近く経過するモデルだけに、純正部品の欠品が気になるところだ。
「例えばクランクシャフトプーリーなど、後期モデルであれば在庫しているものもあります。前期モデルだと、ヘッドライト、リトラモーター左右、室内トリムなどが欠品です。一部の部品はまだ入手可能ですが、いずれは欠品になる可能性があります。入手するか迷っている部品がありましたら、お問い合わせいただければお調べいたします」
現GTOオーナーやこれから購入を検討している人が気をつけることは?
「電気系統、足回り、すべての油脂類、オイル漏れ、錆の有無、各部の動作確認、プラグ、タイミングベルトの状態も気にかけてあげてください。GTOは丈夫なクルマですが、通常より早めのサイクルで交換をお願いしたいです」
最後にこれからGTOを手に入れたいという方へメッセージを。
「GTOのメンテナンスに関しては、これまで蓄積してきたノウハウがありますが、できるだけ誠実に対応するために曖昧な回答はしないように心がけています。自分が気に入った形であり、欲しいとお考えであれば、臆せずにGTOの世界を味わっていただきたいですね」
オーナーである安藤さんの愛情とそれに応える主治医の存在があってこそ、今日にいたるまで28年、48.4万㎞を走破できたことは間違いない。
■まとめ/三菱GTOの今後と購入対策は?
あえて看板を出さず、特定のユーザーのGTOのみメンテナンスしているプロショップがあるのかもしれないが、取材したかぎりGTOに特化した専門店は見つけられなかった。そうなると、頼みの綱は三菱ディーラーしかない。
今回のディーラーのように、GTOに関して豊富なノウハウを持つスタッフが常駐するところに頼るのが安心・確実だろう。また、AE86同様、GTOも部品の欠品が増える傾向なのは間違いない。購入を考えているユーザーは、全国にある三菱の各ディーラーに問い合わせ、部品の欠品状況をきちんと把握したうえで検討したほうがよさそうだ。
AE86とGTO、いずれも純正部品の確保と、欠品の状況を把握することが最重要であると再認識した。この記事を通じて、日本全国のAE86 &GTOオーナーの切実な思いが、各メーカーへ届くことを節に願うばかりだ。
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