PAから一時退出し、再流入するシステムも実験中
さらに「駐車場の立体構造化」「カメラを整備してリアルタイムの混雑情報提供」などのほか、SA&PAから一時退出できる仕組みも検討されている。
一時退出は、2017年から社会実験が始まっており、現在は全国29か所で実施中。近隣の道の駅などに立ち寄ることで、PAの混雑を避けることが可能という(ETC2.0車載器が必要)。時間内に再び戻ってくれば、高速を降りずに利用した料金や割引制度が継続となる。
なお、休憩以外の目的で一時退出したと思われる車両が確認され、2022年7月から一時退出可能時間を3時間→2時間に変更された。しかし引き続き休憩以外の目的で一時退出する車両が確認されており、抑制効果は十分でない。
他にも「SA&PAの敷地面積自体の拡大」「路外SA&PAの設置」「本線上の遊休地に駐車スペースを設ける」などの施策も検討されている。ただしコストの問題や面積確保などの問題もあり、いずれも抜本的な改革とまではいかないようだ。
物流に関しては深夜割引や休息のシステムこそ問題なのでは?
夜間のSA&PAがトラックで混雑しているのは、0~4時に適用される高速道路の「深夜割引」が始まるのを待つドライバーが多いことが理由の一つ。また、1日8時間の休息や、4時間毎に30分休憩する法律も満車の原因となっている。
少しでもコストを削減するため努力している中小の運送会社にとって、有料PAを利用することはまずありえないだろう。それは前述の社会実験でも示されており、近隣の無料SA&PAに流出するだけ。つまりSA&PA駐車マスの予約+有料化は駐車場不足の解消には全くつながらないと思われる。
抜本的にトラックの満車を解決するには、深夜割引の適用時間拡大こそが急務ではないか。2024年度中をメドに適用時間帯を現行の「0~4時」から「22時~翌5時」に拡大する方針だが、具体的な時期は未定だ。
もちろん乗用車のドライバー、ライダーにとっても有料化は避けたい事態。そもそも予約時間までに渋滞などで辿り着けないケースも想定できる。そして何より高速道路の有料期限が最大2115年まで延長する方向となった今、「さらにこれ以上出費したくない」と筆者は思ってしまうのだが・・・・・・。
政府にはもっと生のユーザーの声を聞いた道路行政をすべき。総理の「聞く力」はやはり期待できないのか・・・・・・。
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コメント
コメントの使い方運行管理上は都心部での休憩は避け4時間毎30分の法律で定められた休憩に限定。8時間休息は都心外で。一番の問題は大型マスに一般車両が駐車すること。一般車両のマスを複数使っての駐車を余儀なくされ何度もクレーム受ける。誘導員を配置。緑ナンバー以外の流入規制。物理的に自由に駐車できるようでは意味がないかも。
豊橋PAの社会実験、有料化もあるが、ETC2.0の利用率の低さもあるんだろうな