調査結果からわかったこと
UDトラックスは調査結果を次のようにまとめている。
2024年問題に対する認知は高い
「2024年問題」を認知している割合は8割を超え、残業規制を懸念する人が約半数いる結果となった。理由として「給与が下がること」「無理なスケジュールを要求されること」等が上位に挙がり、労働環境の他、待遇面、荷主との関係性是正が必要。
ドライバーの労働環境は改善されていない
5年前と比べて約6割のドライバーは働き方が改善されていないと感じている。また、業務量が増えたと感じている人も4割いる結果となり、働き方の改善は充分ではない。
荷待ち時間がストレスに
ドライバーの荷待ちの平均時間は1日あたり平均2.1時間。4人中3人は荷待ち時間をストレスに感じている結果となり、働き方や残業規制対策において心身共に取り組むべき課題であることがわかる。
今後、ドライバーは現在の1.13倍必要
ドライバーの約8割が人手不足を実感している。人手不足を解消するために必要になると考えられるドライバー数は推計で24万4400人となり、そのためには、今後トラックドライバーを現在の1.13倍に増やす必要がある。
誰でも運転しやすいトラック/トラクターが求められている
運送業界で仕事を始めた際に「ハードルが高い」と感じたドライバーが約6割おり、職場環境の改善は、運転するトラック自体にも求められている。不慣れなトラックの運転には7割近くが不安を感じ、ほとんどのドライバーは誰でも運転しやすいトラック/トラクターが必要だと感じている。
UDトラックスは調査結果を受けて、2023年現在でも「人手不足」にまつわる高年齢化・新規参入者への不安、ドライバーの労働環境にまつわる荷待ち時間 ・労働時間・給与、そしてトラック自体にまつわる乗り回しによる不安・トラックの古さなど 、複合的な課題が残っていることがわかったとする。
2024年問題に直面するまで残り1年未満。誰一人取り残さない物流社会の実現に向け、今まで以上に業界全体で早急に取り組む必要がある。そして、既存のドライバーにとっても新規参入するドライバーにとっても運転しやすいトラックの開発など、トラックメーカーが果たすべき役割も大きくなっている。
【画像ギャラリー】運転のしやすさを追及したクオンGWトラクタとUDトラックスのドライバー調査結果を画像でチェック!(14枚)画像ギャラリー