GE13TB。’98年登場、クオンに搭載。馬力は380PS
今回はUDトラックスの上尾工場にお邪魔してきた。
タイヤやエンジンや部品を見ては「でっかい!」と感動!
■UDトラックスの歴史
同社は’35年にディーゼルエンジン製造会社、日本デイゼル工業として誕生。’53年に日産自動車が資本参加。’55年にUDエンジンを生み出した。UDとはUniflow Scavenging Diesel Engineの略。
これは独自の「単流掃気方式2サイクルディーゼルエンジン」のこと。’06年にボルボが資本参加、今年1月にボルボ・グループ・ジャパン、UDトラックス、UDトラックスジャパンが合併。UDトラックスとなった。現在ではUDの意味を「Ultimate Dependabillity」(究極の信頼)としている。
■とにかく広い!上尾工場
今回紹介する本社・上尾工場(埼玉県上尾市大字壱丁目一番地)では、大型中型トラック、ディーゼルエンジン、自動車部品の製造と販売などを行っている。
上尾工場の敷地面積は40.3万㎡。東京ドームのグラウンド31個ぶん。
とにかく広--------い!
UDトラックス生産方式の特徴は、多品種混流生産(95%の車種が1~2台/日)、受注確定生産(注文が来てから生産する)。
ボルボの生産管理システムで新エンジン組立ラインを制御。以前よりも、工程保証度がレベルアップし、生産性は30%も向上したとのこと。生産機種は4機種、1000仕様!! トラックはオーダーメイド感覚の乗り物なんだねぇ。
そうそう、1台からでもカスタムペイントをしてくれる。選べる色味はなんと3000色! 1台につき5色までセレクト可能だから、あらゆる会社のコーポレートカラーに対応可能。
これなら、ユーザーもトラックに愛情がわくでしょう。内側や細部までていねいに色を塗るからお客様にも好評。しかも、長期間色あせないそう。作業環境も音のレベルを70デシベル以下に抑えて、ライン内の空気から二酸化炭素を3割削減に成功。すばらしい~。
上尾工場の生産の流れは、プレス→車体組立→塗装→トリム→車輌組立ライン……といった順序で進んでいく。UDトラックス、かなりカスタムペイントに力を入れているらしい。クリーンな環境で自動塗装を行うため、色ムラやゴミの付着がない。
また、統一されていなかったため時間がかかっていた工程に基準を設置、スピーディな作業が可能になったとのこと。うーん、UDのトラックはいろんな工夫の積み重ねでできているんだね!
作業員の負担を軽減するため、ストライクゾーンと呼ばれる最適エリアが設定されている。
■UDトラックスQ&A
Q1.ボルボと一緒になったことで、考え方の相違を感じた部分はありますか? また、逆に共通点はどのようなところですか?
A1.まず、UDとボルボは、基本的な目標値とその定義が異なりました。共通点は、工程を少なくして安く速く作るという部分ですね。
Q2.ボルボと合併後、取り入れたシステムなどはありますか?
A2.ボルボはシステムを非常に大切にする会社。UDはこれまで作業者の器用さに頼っていたところが多いのですが、再現性のある仕組みに落とし込むようになりました。また、記録は紙に記していたのですが、データ化するようにもなりました。ピッキングシステムに関しては、UDのシステムをボルボの仕組みのなかに入れることになりました。例えば、ボルボはミスを防ぐために、人間ではなく機械を使うという考え方なのですが、UDでは目視を重視している部分があり、ボルボにそのよさを説明し、理解してもらいました。今のところ、特に不具合は起こっていません。
Q3.工場で働く人のなかに、女性はいますか?
A3.女性作業者はほぼいません。ただ、トランスミッションの検査員のなかには、女性がわりといます。
Q4.カスタムペイントをオーダーされる割合と今後の目標を教えてください。
A4.カスタムペイントを注文される方の割合は、全体の30%弱です。将来的には30%以上まで高めていきたいですね。色数は3000色と多く、模様を付けてほしいなどデザイン面でのオーダーもあり、塗料メーカーと協力しながら仕上げています。1社ごとに異なるデザイン、模様、色味を作るので、現場ではそれなりの苦労があります。
工場で働くお兄さん達、かっこよかったです!
UDトラックス、最高です!!
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