うっかりか? 恣意的な不正か?? 不正発覚のロッキー/ライズ衝突安全試験を改めて自社内試験で「クリア」公表

■今後の対応はどうなるのか?

ダイハツからOEM供給を受けているトヨタライズ。今後、トヨタはダイハツ生産のOEM車に対してどのように対応していくのか
ダイハツからOEM供給を受けているトヨタライズ。今後、トヨタはダイハツ生産のOEM車に対してどのように対応していくのか

 ダイハツでは「今回の試験は、ダイハツ社内試験であり、認証当局にご確認頂いたものではありません。出荷・販売の再開に向けては、認証当局立会いでの試験や、ダイハツロッキーHEVやトヨタライズHEVに関するその他の認証項目の確認など、必要な手続きを当局と相談しながら進めてまいります」としている。

 また、「当社としましては、この度の不正は、経営マネジメントが現場に寄り添えず、法令遵守や健全な企業風土の醸成が疎かになる中で、正しいクルマづくりを見失い、不正行為を発生させたと考えられます。全員で立ち止まり、不正行為をせざるを得なくなった背景・環境・真因を徹底的に究明し、改善・再発防止に取り組み、課題を出し切ることで、二度と同じ過ちを繰り返さない会社へと変わる決意で、現場の声に耳を傾けながら、全社を挙げて取り組んでまいります」。

 いっぽう、トヨタも同時刻にプレスリリースを出し、以下のようにコメントしている。

「トヨタグループとして、5月12日(金)にグループ各社トップが集まり、「トヨタグループとして誠実にものづくりに向き合う」べくトヨタグループとしての認識を新たにいたしました。現在、弊社も含め各社が全社を挙げて、これまでのガバナンスの在り方などにつき、改めて検討し、徹底的に見直しを始めております。本件についても、個人や職場の問題としてではなく、個人や職場が不正を行わざるを得なかった会社全体の問題としてとらえ、ダイハツと共に現場の声に耳を傾けながら、丁寧に対応してまいります」。

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 今回、国内向けのロッキーHEV、ライズHEVのユーザーの安全性に関する不安を払拭するために、即日社内試験を実施し、安全基準をすべて満たしていることを発表したわけだが、まだ認証当局の立ち会いで行われたものではない。

 とはいえ、今回行われた社内試験においては、法規に定められた安全性に関する基準を満たす結果となったのでひと安心といえるだろう。

 結果的に不正を行わずとも、安全基準は満たしていた、ということになったのだが、これはうっかりミスなのか、恣意的に行った不正なのか。

 また「運転席側は右側の社内試験データを提出すべきところを左側のデータを提出してしまった理由」についても明らかにされておらず腑に落ちないので、事実関係を早急に究明し、報告してもらいたい。

【画像ギャラリー】ダイハツがロッキーHEVとライズHEVの側面衝突試験で不正行為を行ったのはなぜ?(6枚)画像ギャラリー

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