スペーシアギア、ノートたちの追加モデルは孝行息子? 放蕩息子?

■新顔で起死回生! ノートe-POWER

 ノートは視界が優れ、後席も広い。そのよさもあり相応に売れていたが、2016年11月にe-POWERを加えるとさらに伸びた。2017年上半期は、前年の1.6倍も売れ、販売台数トップに大躍進! まさに孝行息子だ。

 このモデルが好調な理由は2つ。まずはリーフのユニットを使ったe-POWERの商品力。動力性能が高く、加速も滑らかでアクセルペダルだけで速度調節ができる楽しさがある。

 2つ目は日産の新型車が乏しいこと。販売を終えたティーダ、設計の古いキューブなどのユーザーが、「普通のノートでは物足りないが、e-POWERなら許せる」と判断して購入。つまりノートe-POWERの好調な売れゆきは、今の日産に対する不満の裏返しでもある。(孝行息子度:10点)

■月販台数(モデル全体):1万1448台。このなかでe‒POWERは8049台/アイデア炸裂で1位に
■月販台数(モデル全体):1万1448台。このなかでe‒POWERは8049台/アイデア炸裂で1位に

■長い航続距離でお出まし リーフe+

 e+はリーフの上級シリーズで、駆動用電池の容量を40hから62hに増大。1回の充電で走れる距離(WLTCモード走行)は、40hでは322kmだが、62hになると458kmに。距離が1.4倍に伸びた。ユーザーがEVに期待する長い航続距離、これに応えたカタチだ。

 動力性能も向上。40hの性能をガソリンエンジンに当てはめると3Lクラスだが、62hは走行状態によっては4L並みに感じられる。

 そして、e+にはXと上級グレードのGがあり、前者の価格は416万2320円。装備の違いを補正して、e+は40hよりも約39万円高い。買い得とはいえないが、高性能なEVの走りを満喫できる。

 e+の販売比率は約26%、価格が高い割に販売は堅調だ。追加モデルの成功例といえそうだ。(孝行息子度:7点)

■月販台数(モデル全体):2832台。このなかでe+は744台/EVらしい走りの楽しさも炸裂!
■月販台数(モデル全体):2832台。このなかでe+は744台/EVらしい走りの楽しさも炸裂!

■女性による女性向けの… ミラトコット

 ミラトコットは、ミライースの派生車種ともいえるだろう。若い女性に向けた商品で、企画の初期段階から女性スタッフが手がけている。ダイハツの女性ターゲット軽自動車、今までは男性が女性の意見を聞きながら開発したが、ミラトコットでは初めて女性が中心に進めた。「男性目線」を排除したわけだ。

 その結果、デザインはシンプルに。運転のしやすさや馴染みやすい雰囲気は女性を意識した結果。でも男性から見ても好感が持てるデザインだ。しかもサイド&カーテンエアバッグやバイアングルLEDヘッドランプなどを、全車に標準装着して価格は割安。これは高評価だ。

 ミライースに比べると実質4万円で内外装を上級化。ミラトコットの販売比率は、イースを含めたミラ全体の約25%だから相応に売れている。“孝行娘”といっていい。(孝行息子度:7点)

■月販台数(モデル全体):9176台。このなかでミラトコットは2271台/男性目線排除で誕生

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