【レヴォーグらを超辛口チェック!!】カタログスペック以上と以下のクルマ 5選


 クルマ好きなら、新車がデビューした時や購入の際に、スペックを見ると思います。

 そのスペックを見て、実際にそのクルマに乗ってみたら、「これスペック以下(or以上)じゃないか!」などと、驚いたことはありませんか?

 そこでスペック以上の楽しいクルマと、スペック以下のがっかりしたクルマを、モータージャーナリストの岡本幸一郎氏に挙げてもらって、辛口評価してもらいました。

文/岡本幸一郎
写真/ベストカー編集部


■スペック以上のクルマ1/シビックハッチバック

「え、ほんとに182psの1.5Lターボ?」と唸るほどスペック以上に楽しいクルマ。ちなみにシビックタイプRは320ps/40.8kgmを発生する

【シビックハッチバック(6MT)のスペック】
全長4520×全幅1800×全高1435mm■ホイールベース:2700mm■車両重量:1320kg■エンジン:1.5L、直4ターボ■最高出力:182ps/5500rpm■最大トルク:24.5kgm/1900~5000rpm■車両本体価格:280万440円

 日本車の現役モデルで見わたしてみると、いくつか候補になりそうな高性能車はある。

 ただし今回のお題は、あくまで「スペック以上or以下」。たんに性能の数値ではなく、公称のスペックに対してどうなのよというのがテーマだ。

 なので、500ps超のGT-RやNSX、LCをはじめ、300ps超のWRX STIやシビックタイプRは、スペック相応という認識になるので、今回は当てはまらない。

 というわけで、スペック以上のバリューを感じさせるクルマとして筆者が真っ先に思いついたのが、最初に箱根でドライブして大いに感心した、シビックのハッチバックだ。

 1.5L、VTECターボは、ホンダの開発陣も自信作と言うとおり、なかなかの実力の持ち主だ。

 同エンジンはステップワゴンやCR-V、ヴェゼルなど一連の車種と共通のものだが、吸排気の流量を増加などにより出力向上が図られている。

 さらにはレギュラーガソリン仕様のセダンに対し、ハッチバックはハイオクガソリン仕様とされていて、セダンの173ps対し、182psとスペックでもハッチバックが上回る。

 実際にドライブしても、低回転から力強く盛り上がる加速感はかなりのもの。そのままトップエンドまで勢いよく吹け上がる。

 セダンと比べてもハイオク仕様のハッチバックは、5500rpmから7000rpm付近にかけてもうひと伸びする印象だ。思わず回したくなってしまうほど、爽快な加速フィールだ。

 気分を高めるべく、エキゾーストサウンドをより聴かせる演出をしているのもよくわかる。

 かなり過給圧が高められているせいか、いささかオーバーシュート気味で繊細なドライビングができないのは否めないが、この刺激的なパワーフィールを味わえるのならヨシとしたい。正直、これがタイプRでもよいのではと感じたほどだ。

 また、ハッチバックならセダンにはないMTの設定があるのもうれしい。このMT、シフトを操作すること自体が楽しみになるほど、シフトフィールがよいことも特筆できる。

 一方のCVTも非常によくできていて、Sレンジをセレクトすると、ワイディングでもドライバーの意図を読み取るかのように適宜シフトダウンしてパワーバンドを外さないところも好印象だ。

 シビックは足まわりも素晴らしい。フロントがストラット式、リアにはマルチリンク式が装着され、ハッチバックには標準で比較的グリップの高いタイヤが与えられる。

 引き締まった足まわりにより挙動が乱れにくく、乗用車としては異例なほどつけたキャンバーも効いてタイトコーナーでもフロントタイヤが路面をしっかり捉える感覚があり、パワーを逃さず伝えるトラクションを確保している。

 さらには、日本車としては珍しく電動パワステにデュアルピニオン式の凝ったシステムを採用しているのも特徴で、スッキリとしたステアリングフィールと俊敏でリニアなハンドリングを実現していて、リアのスタビリティも高い。

 タイプRほどではないにせよ、それに通じる感覚のある、FFでもここまでできるのかと思わずにいられないオンザレール感覚の走りを楽しめる。

■スペック以上のクルマ2/マツダロードスター

1.5LのNAで132psとスペックだけみると非力に思えるが、車重が990Kg(S)と軽いこともあってスペック以上に楽しいマツダロードスター

【マツダロードスターS(6MT)のスペック】
全長3915×全幅1735×全高1235mm■ホイールベース:2310mm■車両重量:990kg■エンジン:1.5L、直4■最高出力:132ps/7000rpm■最大トルク:15.5kgm/4500rpm■車両本体価格:255万4200円

 「182psでもこんなに速いぞ!」というのがシビックであるのに対し、「たとえ132psでもこんなに楽しく走れるぞ! 」というのがロードスターだ。

 のちにRFに搭載された2Lエンジン(184ps/20.9kgm)も、海外向けのソフトトップのロードスターには搭載されているものの、ロードスターならではの「人馬一体」をより深く味わうには、こちらのほうがベターという開発主査のこだわりから、日本で販売されるロードスターの1.5Lのみとされたわけだが、このエンジンはとにかくよく回る。

 キレイに軽やかに吹け上がる。昔のロードスターが高回転域では壊れそうなくらい振動が出ていたのとは大違い。

 実のところ、6500rpmから7500rpmにかけては回っているもののパワー感というのはあまりないわけではあるが、よく回るだけでもパワフルに感じるし、ドライブしていて楽しい。こんなに上までよく回るエンジンは、いまどき貴重だ。

 むろん2L版を搭載するRFのほうが、トルクがあって扱いやすく、1.5Lは高速道路やワインディングを走ると非力さを感じるのは否めないが、楽しさは確かに開発主査のコダワリのとおり、1.5Lのほうが上な気がする。

 ただでさえロードスターは、このクラスで貴重な後輪駆動車。「人馬一体」や「意のまま」を掲げるハンドリングも、このクルマの持ち味。それをより味わうには、小排気量でよく回るエンジンのほうがよく似合う。1.5Lのみとされた理由が伺いしれるというものだ。

次ページは : ■スペック以下のクルマ1/レヴォーグ2Lモデル

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