【レヴォーグらを超辛口チェック!!】カタログスペック以上と以下のクルマ 5選

■スペック以下のクルマ2/CX-8の2.5Lガソリン直噴ターボ

CX-8のパワートレインは、190ps/25.7kgmのガソリン2.5LNA、190ps/45.9kgmの2.2L、直4ディーゼルターボに加え、230ps/42.8kgmのガソリン2.5L、直4ターボの3種類

【CX-8 25Tプロアクティブのスペック】
全長4900×全幅1840×全高1730mm■ホイールベース:2930mm■車両重量:1870kg(7人乗り)■エンジン:2.5L、直4ターボ■最高出力:230ps/4250rpm■最大トルク:42.8kgm/2000rpm■車両本体価格:374万2200円

 どうしようかと考えていた時に、2018年11月の商品改良で、CX-5とCX-8に追加されたガソリン直噴ターボが期待したほどよくなかったことが頭をよぎった。ここでは、それがより多く感じられたCX-8を、スペック以下に感じた、がっかりグルマに挙げたいと思う。

 マツダといえばSKYACTIV。とりわけディーゼルの出来のよさには定評があった。そこに現われたガソリン直噴ターボは、排気量もそれなりにあるし、自然吸気を大きく上回るのはもちろん、ディーゼルと比べても最高出力で上回り、最大トルクも匹敵する数値だったので期待できそうだと思ったのだが、ドライブした第一印象はずいぶん控えめだなというのが正直なところだった。

 200kg以上も重いCX-8のほうがよりそれが顕著。「ターボ」と聞いて想像するような盛り上がり感はあまりなく、ちょっと拍子抜けしたのは否めず。

 自然吸気のパワフル版というよりは、マツダではこれを3.7L、V6のダウンサイジング版と位置付けているらしく、まさしくそのとおりで排気量の大きな自然吸気エンジン的なフィーリングだ。

 とはいえ、中速域で車速がみるみる高まっていく感覚は、自然吸気とは明らかに異質。同じくややジェントルな特性になった最新のディーゼルと印象が似ていて、SKYACTIVならディーゼルもかなり静かで振動も小さいが、ガソリン直噴ターボはさらに静かでスムーズ。

 パワフルな加速と上質なドライブフィールを求める人には適しているといえそうだ。むろんハンドリングもディーゼルよりもずっと軽快だ。とはいえ、2.5Lのターボへの、期待値が大きかったのか、スペック以下に感じた。

 ところで、この改良ではCX-5のディーゼルにMTが追加されたのもニュースだが、このガソリン直噴ターボにこそMTがあるとよいような気もした。

■新型スープラはスペック以上? 以下?

3月上旬から予約受注が開始された新型スープラ。 3月下旬現在で、3Lターボを搭載する最上級グレード「RZ」は2020年5月末までの割り当て生産分を受注し、申し込みをストップ 。プロトタイプの試乗で判断するのは時期尚早だが、スペック以上の走りだったのか、大いに気になる!<br>
3月上旬から予約受注が開始された新型スープラ。 3月下旬現在で、3Lターボを搭載する最上級グレード「RZ」は2020年5月末までの割り当て生産分を受注し、申し込みをストップ 。プロトタイプの試乗で判断するのは時期尚早だが、スペック以上の走りだったのか、大いに気になる!

【新型スープラRZのスペック】
全長4380×全幅1865×全高1295mm■ホイールベース:2470mm■車両重量:1520kg■エンジン:3L、直6ターボ■最高出力:340ps/5000~6500rpm■最大トルク:51.0kgm/1600~4500rpm■車両本体価格:690万円

 最後に、2019年3月上旬から予約受注が開始され、2019年5月17日に発売予定の新型スープラは、スペック以上だったのか? 以下だったのか? まだプロトタイプの3Lモデルしか試乗していないので時期尚早だが、読者のみなさんが気になっていると思ったので付け加えた。

 その前に、弟分である86/BRZはどうだったかについても触れておきたい。残念ながらスペック以下だと思う。発売された当初は、とても王遵もあるとは思えない印象だったが、2016年のマイナーチェンジで7ps/0.7kgmそれぞれ向上して、従来に比べるとずいぶんよくなった。

 その変化は、7ps/0.7kgmよりも大きいように感じられたほどで、ようやくクルマの性格に相応しい感じになってきたとは思ったものの、それでも「200ps超」というわりには、少々物足りない印象なのは否めず。

 ロードスターのようにわりきってあえて非力なエンジンを組み合わせるというのはクルマのキャラクター的にもありだと思うが、86/BRZの場合はGT的な要素もあるし、もう少しパンチの効いた加速に期待したいところだ。やはり過給機がないとつらいか。

 さて本題のスープラ。試乗した3L、直6ターボは、ズバリ、スペック相応か、それ以上だ。すでに公表されているスペックは3L、直6ターボが340ps/51.0kgm。ちなみに未試乗の2L、直4ターボは258ps/40.8kgmと、197ps/32.6kgmの2種類。

 プロトタイプを試乗したかぎりでは、まず直6ならではのエキゾーストサウンドが印象的で、それをより深く味わえるようにと、2500rpmあたりから5000rpm超にかけてのトルクの盛り上がり感を強調するかのような特性が与えられていて、さらにトップエンドにかけて伸びやかに加速していく。

 また、わずか1600rpmで最大トルクを発生するだけあって低速域も非常に力強く、ターボラグをまったく感じさせないほどアクセルレスポンスが俊敏であることにも感心した。

 BMW製だろうが何だろうが、いずれにしても完成度の高い直6エンジンを搭載した日本車が出てくるのは喜ばしいことで、大いに期待したい。

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