大型車の最高速度を20km/h上げると実際どれくらい時間短縮できるのか!? 【清水草一の道路ニュース】

大型車の最高速度を20km/h上げると実際どれくらい時間短縮できるのか!? 【清水草一の道路ニュース】

◾️大型車のドライバーは、もはやロボット?

 午後8時50分、港北PAを出発。すでに交通量の約半数をトラックが占めている。流れの速度は、第2走行帯で80km/h前後。第1走行帯はそれよりやや遅く、追越車線はやや速い程度で、大きな差はない。

 海老名JCTを過ぎると、乗用車がガクンと減り、交通量に余裕ができた。その分大型車の割合が上昇。前も後ろも横もトラックになっていく。かつての人気ビデオゲーム『デコトラ伝説』の映像が頭に浮かぶ。

 目分量だが、80km/hを守っている大型車と、90km/hのリミッター速度で走る大型車の割合は、3:7程度。80km/hを守っているのは、一部大手運送会社である。

 大井松田ICから足柄SA手前までは、右ルート通行止めのため片側2車線となり、全体の速度が低下。この区間は、追越車線でも平均70km/h弱に落ちた。

 御殿場JCTで新東名に乗り入れると、速度は上昇。第一走行帯には、あくまで80km/hを守る大手運送会社のトラックが散見されるが(2割程度?)、それ以外は90km/h前後で走っている。追越車線はあまり車影がなく、たまに乗用車が100~120km/hで駆け抜けるという状況になった。

 我々は主に第二走行帯で、上限90km/h走行を続けた。すると、たまに遅いトラックが現れて行く手を阻む。上限90km/hで追越車線に出るためにはかなりタイミングを計る必要があり、その時は速度を下げせざるを得なかった。

深夜にもなると新東名は交通量に余裕があり、追い越し車線が空いている
深夜にもなると新東名は交通量に余裕があり、追い越し車線が空いている

 ただ全体としては、快適なドライブだった。理由は、大型車ドライバーのマナー向上にある。

 1998年、大型車にスピードリミッターの装着が義務付けられるまで、深夜の東名は130km/hといった速度で突っ走る大型トラックであふれ、戦場のようだった。重大事故も多発し、その対策として、90km/hで働くスピードリミッターが導入された経緯がある。

 それから四半世紀が経ち、現在は会社側が運行速度を厳密に管理している。もう飛ばして時間を詰めても稼ぎは増えない。大型トラックのドライバーは、ロボットのように淡々と走るのみ。たまに1~2km/hの速度差で追い越しをかけるケースがあるため車線が塞がれるが、昔のような粗暴運転は消滅している。

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