■ユーザー側から見ると成功したとはいえない
一方、レクサスをユーザーの側から見ると、成功したとはいえない。特に東京都内は26店舗、それ以外の地域には1県に1店舗の地域が多いというサービス格差は、ユーザーに対して不親切でトヨタらしくない。
クルマの商品力も、往年のセルシオはレクサスLSを上まわり、ユーザーの憧れになっていたように思う。アルテッツァもレクサスISより楽しいクルマだった。しかも価格が割安だ。
つまり2005年に日本国内でレクサスが開業してから、クルマ造りは海外指向を強め、販売店も馴染みやすいトヨタ系列から敷居の高いゴールドのロゴ&黒っぽい店舗に変わった。
これがレクサスとユーザーの間に、妙な距離感を生じさせている。もともと日本は「トヨタの国」だから、海外向けの戦略ブランドを持ち込む必要はなかった。
正々堂々と、トヨタブランドの優れた商品力で、メルセデスベンツやBMWに立ち向かうべきだった。ユーザーもそれを期待しているのではないだろうか。
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