レクサスが日本開業して14年 成功したのか? それとも失敗したのか?

■ユーザー側から見ると成功したとはいえない

 一方、レクサスをユーザーの側から見ると、成功したとはいえない。特に東京都内は26店舗、それ以外の地域には1県に1店舗の地域が多いというサービス格差は、ユーザーに対して不親切でトヨタらしくない。

 クルマの商品力も、往年のセルシオはレクサスLSを上まわり、ユーザーの憧れになっていたように思う。アルテッツァもレクサスISより楽しいクルマだった。しかも価格が割安だ。

 つまり2005年に日本国内でレクサスが開業してから、クルマ造りは海外指向を強め、販売店も馴染みやすいトヨタ系列から敷居の高いゴールドのロゴ&黒っぽい店舗に変わった。

 これがレクサスとユーザーの間に、妙な距離感を生じさせている。もともと日本は「トヨタの国」だから、海外向けの戦略ブランドを持ち込む必要はなかった。

 正々堂々と、トヨタブランドの優れた商品力で、メルセデスベンツやBMWに立ち向かうべきだった。ユーザーもそれを期待しているのではないだろうか。

 2012年に4代目GS(日本では2代目)で初採用されたスピンドルグリル。これまではトヨタ車と明確なデザインの差はなかったが、スピンドルグリルで差別化を図り、強烈なインパクトを感じさせた。このスピンドルグリルがレクサスを伸張させた要因のひとつかもしれない。またRCやLCなどのラグジュアリークーペの存在も欧州製に肩を並べるプレミアムブランドとして成熟してきた証だ<br>
2012年に4代目GS(日本では2代目)で初採用されたスピンドルグリル。これまではトヨタ車と明確なデザインの差はなかったが、スピンドルグリルで差別化を図り、強烈なインパクトを感じさせた。このスピンドルグリルがレクサスを伸張させた要因のひとつかもしれない。またRCやLCなどのラグジュアリークーペの存在も欧州製に肩を並べるプレミアムブランドとして成熟してきた証だ

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