2019年10月23日(水)のプレスデーで開幕する「第46回 東京モーターショー2019」。2年に一度のクルマの祭典だけに、ベストカーとしても今から楽しみでしょうがない。
最大の関心事は、各メーカーがどんなクルマをイチオシとして出してくるのか? だ。
時節柄、近未来の電動車や自動運転系の新技術が並ぶのは予想でき、もちろんそれも興味深いところではあるが、それ以上に楽しみなのが市販を前提にしたコンセプトカーやプロトタイプカー。なんといっても「現実感」が最大の魅力だ。
本企画では、そんな各メーカーの「現実的な出展車」をいち早く紹介していきたい。もちろんあくまで予想ではあるが、いわば日本一気の早い東京モーターショーの出展車情報としてお楽しみいただければ幸いだ。また今後も新情報が入り次第逐次レポートをお届けしていきたい。
今回はトヨタ編。期待度MAXバリバリのNEWモデルをご紹介!!
※本稿は2019年5月のものです
文・写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2019年6月10日号
■「バン+SUV」のニュージャンルクロスオーバー Tjクルーザー(市販モデル)
トヨタは新しいジャンルのコンパクトクロスオーバー、Tjクルーザーの市販型を見せるタイミング。
前回、2017年の東京モーターショーでコンセプトモデルとして初披露されたTjクルーザーが、今回は市販モデルとして登場することになりそうだ。
TOOL BOXの「T」とjoyの「j」を組み合わせた車名のとおり、遊びでも仕事でもガンガン使えるバンとSUVのクロスオーバー。もちろん商用車ではなく、乗用車登録の新ジャンルカーだ。
全長4300×全幅1775×全高1620mmという比較的コンパクトなサイズで、パワーユニットは2LのガソリンエンジンとプリウスやC-HRに積まれている1.8Lハイブリッドの組み合わせが予想される。
2列シートでリアドアは大開口のスライド式を採用。ホンダN-VANのように助手席側の1列目と2列目シートは倒すとフルフラットになるという仕掛けもあり、前後ともに倒すと約3mの長尺物を室内に置くことができ、自転車も簡単に積める。
また、趣味に合わせたツールをラゲッジルームに追加で設定することもできるから、使い方は大きく広がる。
クルマはもっと楽しくなれる。そう感じさせてくれる期待の1台だ。
■「NEW86コンセプト」も登場か?
「2代目86」を予感させるコンセプトカーの出展も期待できる。2代目86は試作形式「860B」の名称で開発が進んでおり、2021年にデビューさせる計画。
現行型と同様スバルとの共同開発で、もちろんBRZも登場する。プラットフォームは現行型からのキャリーオーバーで、縦置き水平対向4気筒エンジンのFRであることに変更はない。
ただし、エンジンは現行型の2Lから2.4Lに排気量アップし、パワーとトルクを向上。スペックは最高出力220ps、最大トルク24.0~25.0kgmあたりとなりそうだ。
【こちらも出展?】 ついに始動! トヨタ国内初市販EVは専用ボディのクロスオーバー
「トヨタはEV開発で後れを取っている」……といった論調のアナリスト系レポートをしばしば目にするが、自動車雑誌的には「なに言ってんの!?」である。
トヨタはハイブリッド技術で世界を圧倒的にリードしている。モーターとエンジンのパワーを緻密に制御してひとつのアウトプットとしてクルマを走らせる技術はピュアEVの比ではない。
EVのキモとなるパワーコントロール技術や、バッテリーの技術にしても、ハイブリッド開発で培った知見がフルに活用できる。さらに、トヨタはすでに燃料電池車(FCEV)を量産市販化している。
燃料電池車は、ピュアEVを自家発電システムで走らせているのだから、走行部分はEVそのものだ。
つまりトヨタは、ピュアEVをその気になればいつでも市販モデル化できる技術的蓄えを持っているということ。マーケットのニーズとコストバランス、インフラ整備などの「時期を見ていた」にすぎないのだ。
1年以上前からベストカースクープ班の元には「トヨタEV専用車は2020年発売を目標にレクサスUXベースで進んでいる」との情報が寄せられていた。
と、ここでトヨタは上海モーターショーでC-HR・EVを2020年に市販することを発表したとの報も入ってきた。
ただ、先の情報では「日本国内向けはEV専用モデルとなる」ということで、C-HRよりも全高の低いクロスオーバータイプとなるようだ。
C-HRとレクサスUXはプラットフォームを共用にするモデルなので、以前より掴んでいた情報とも符合する。
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