沢山の人を乗せる機会多い人必見!! 乗用ハイエースの選び方伝授します

沢山の人を乗せる機会多い人必見!! 乗用ハイエースの選び方伝授します

 日本の物流や職人の仕事を支える神車ハイエース。間違いなく日本一の仕事車なのだが、ファミリーカーとしての需要も高まっている。今回は乗用車ハイエースとして考えると、どんなグレード選択ができるのかを考えていきたい。スーパーGL以外にも、意外と乗用がイケるグレードがあったぞ。

文/佐々木 亘:写真/ベストカーWeb編集部・トヨタ

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意外と穴場なデラックスグレード

2017年登場の2リッターモデルであるDX‘‘GLパッケージ’‘

 購入後のカスタム前提とはなるが、ファミリーカーのベース車両として候補になるのがDX‘‘GLパッケージ’‘である。

 シート表皮はジャージとなり、3人がけの2列シート(つまり6人乗り)の選択肢しかなく、後席には少々難がある。しかし、スーパーGLの後席を10万円程度で移植してくるという荒業カスタムもできるので、問題の解決方法が無いわけではない。

 DX‘‘GLパッケージ’‘最大の魅力は、車両本体価格であろう。スーパーGLが377万5500円(2WDディーゼル・標準ボディ・標準ルーフ)なのに対し、同ボディ・同ルーフで2LガソリンにはなるがDX‘‘GLパッケージ’‘は262万2000円なのだ。

 その価格差は100万円以上となると、カスタム費用を加えてもスーパーGLより安上がりになる可能性はある。

 変えられない部分のデメリットを考えると、エアコンの差(DX‘‘GLパッケージ’‘はマニュアルエアコン)くらいのもので、あとは力技でどうにかすれば、スーパーGLを超える快適性を得られなくもない。

 「オリジナル乗用ハイエースを作る!」という意気込みなら、DX‘‘GLパッケージ’‘で車両購入費用を浮かせるのは一つの手法だ。あとは、根気と無限のアイディアがあれば、最高のハイエースライフが送れるぞ。

乗用ならなんといっても大本命のスーパーGL

2022年に登場したスーパーGL
2022年に登場したスーパーGL

 幾多もあるハイエースの仕様の中で、乗用を想定して作られているのがスーパーGLだ。故に、ファミリーユースとしての選択数も最も多い。

 シートは2+3の5人乗りでシート表皮はトリコット、フロント・リアシート共にスライドとリクライニングの機能が付くのもスーパーGLだけ。

 また、スマートエントリーシステムを搭載するのもこのグレードだけの特権(他グレードはカギを挿し込んでエンジンをかける)だし、メーカーオプションでデュアルパワースライドドアを選択できるのもスーパーGLならでは(オプション価格9万6800円)。

 エアコンはフロントエアコンがオートになりリアにはクーラーとヒーターが付くし、スピーカーが4つ付く。快適系装備の数が、仕事前提のハイエースとはまるで違い、一般的なミニバンなどと比較しても、大きな遜色は無い。

一番の買いは何と言っても特別仕様車

200系ハイエース20周年を記念した、スーパーGL‘‘DARK PRIME S’‘
200系ハイエース20周年を記念した、スーパーGL‘‘DARK PRIME S’‘

 特別仕様車が設定されるのもスーパーGLの特徴で、ハイエースを乗用にするなら最も良い選択は特別仕様車を選ぶことだろう。ちょうど2025年2月に、200系ハイエース20周年を記念した、スーパーGL‘‘DARK PRIME S’‘が登場した。コイツが、今までの特別仕様車とは比べ物にならないほどイイのだ。

 1GD-FTV型2.8Lディーゼルエンジンは、151ps/30.6kgmから158ps/33.7kgmに出力アップし、専用チューニングのサスペンションを採用した。通常ハイエースのサスペンションは重い荷物を載せて落ち着くように設計されているが、今回の専用チューニングは空荷の状態でも乗り心地が良い。

 内外装にはメッキやクリアスモーク加飾、ダークシルバー加飾を施し、商用バンの顔は微塵もない。その隙の無さは、超カッコいいミニバンなのだ。価格はFFで420万円とそこそこ値は張るが、それだけの価値は十分にある。

 ただ、これが予算オーバーという場合には、中古の特別仕様車を探すのも一つの手だ。ハイエースのスーパーGLでは、これまで何度かDARK PRIMEやPRIME SELECTIONといった特別仕様車を出しているぞ。世界屈指の堅牢性を持つハイエースだからこそ、中古を選んでも長く使える安心感がある。

 20年という熟成期間を経てもなお、ハイエースは進化を続ける。2025年も200系のまま駆け抜けてしまうのか。ハイエースの今年の動向からも、目が離せない。

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