東名高速の渋滞対策が空振り三振! 8年間いったい何をやってきたのか!?【清水草一の道路ニュース】

東名高速の渋滞対策が空振り三振! 8年間いったい何をやってきたのか!?【清水草一の道路ニュース】

■新たに提示された渋滞対策案

 私は2015年に、現在の付加車線設置方針が発表された段階から、「これでは必ず渋滞が残る」とメディアに書いてきた。上下線とも、大和トンネル付近を部分的に拡幅するだけでは、結局車線数が減る地点を先頭に渋滞が発生するのは、火を見るよりも明らかだった。

 しかしそれでも、どこか国交省等の専門家を信頼する部分もあった。彼らはコンピュータ・シミュレーションを行った末、この対策を決めたはずだ。シミュレーションでは、これで十分な効果が出るという結論になったのだろう。なので、多少なりとも渋滞は緩和されるはずだ……と。

 しかしフタを開けたら、渋滞の先頭位置が変わっただけで、ほとんど効果がなかったのである。

 拡幅の形状を見て、「これって渋滞残るよね」と直感した筆者の経験則のほうが正しかったのだから情けない。関係者には、猛省を促したい。

 今回の会合では、それに対する新たな渋滞対策案が示された。現在ボトルネックとなっている上り線の3車線区間1.3km(綾瀬スマートインター付近~大和トンネル手前)にも付加車線を設置して、4車線区間が連続するように改良するというものだ。

対策として提示されたのは、付加車線を増やして4車線区間を連続させることだった。出典/NEXCO中日本
対策として提示されたのは、付加車線を増やして4車線区間を連続させることだった。出典/NEXCO中日本

 あの中途半端な付加車線の設置計画から8年。「やっぱり足りなかったので追加します」というわけだ。これで専門家と言えるのだろうか?

 現在の計画では、下り線に関しても、横浜町田インター~大和トンネル手前間が中途半端に3車線のまま残る計画だが、こちらも完成後に「やっぱり足りませんでした」となるに違いない。

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