バブル崩壊後は愛称をつける余裕がなくなった?
それを独断で解釈させていただくと、バブル期以前は、クルマは庶民にとって憧れのスター的な面があり、ゆえに一部のモデルに愛称が自然発生的に付けられた。
一方、メーカー自らクルマに愛称を付けたこともあった。シビックには2代目から7代目まで新車発表時に愛称を付けていた。
2代目のスーパーシビック以降、3代目:ワンダーシビック、4代目:グランドシビック、5代目:スポーツシビック、6代目:ミラクルシビック、7代目:スマートシビックという愛称が付けられていたが、8代目以降は付けられてはいない。
バブル期、人々は「ジャパン・アズ・ナンバー1」の高揚感に酔い、クルマを無機的な財産と見て、記号で呼ぶ方がカッコいいというように感覚が変化した。
バブル崩壊後は経済的な余裕がなくなり、それによってクルマが夢や希望の対象でもなんでもなくなって、記号の愛称すらほとんど付けられなくなった……ということでしょうか。
今のクルマに愛称を付けてみた!
今でもそれなりの愛や関心を集めている個性的なモデルはある。それらの愛称候補を、勝手に挙げさせていただきます!
■アルファードの愛称/「銀歯」「進撃の巨人」
アルファードのあのグリルは、ニーッとむき出した巨大な銀歯そのものだ!
『進撃の巨人』もいい愛称ではなかろうか。どこか似てるので……。
■GT-Rの愛称/「大和」あるいは「宇宙戦艦ヤマト」
日本が世界に誇るスポーツカー、GT-Rは、イメージ的には戦車に近い。
ただ残念ながら、戦前の帝国陸軍は白兵突撃を最強の戦法と考えていたため、戦車の開発には不熱心で、実戦で活躍した国産戦車は皆無だった。
いっぽう帝国海軍は、日露戦争における日本海海戦での大勝利もあって大艦巨砲主義に固執し、太平洋戦争に際しては大和型戦艦を建造した。
が、みなさまご存じのとおり、大和、武蔵ともにまったく活躍することなく海の藻屑と消えた。
しかし日本人には、大和を最強の戦艦だったとする信仰のようなものが存在する。「航空機さえなければ無敵だった」と、今でも信じている者は少なくない。
もうおわかりだろう。日産GT-Rは、日本人の心に生き続けている戦艦大和の生まれ変わりなのである!
愛称に関しては、「大和」とするのがシンプルで好ましいが、形状的には松本零士先生の『宇宙戦艦ヤマト』に近い雰囲気もあるので、そちらも候補に挙げさせていただきます。
「ゴジラ」
実際、R35GT-Rは海外ではゴジラと呼ばれている。これは、「日本生まれの怪獣」として海外でも有名なゴジラに通じるものがあるということですね。日本人である私がGT-Rを「大和」と呼ぶのに、ちょっと近いと言えましょう。
いずれにせよ、GT-Rのイメージは、兵器か怪獣なのである。
■S660の愛称/「零戦」「ジーク」
軽量で軽快な操縦性を持ち、巴戦なら無敵と言われた三菱零式艦上戦闘機こと「零戦」は、戦艦大和と並ぶ日本が誇る国産兵器。
S660も、ナリは小さいが本格的なスーパーカールックを持ちつつ、ミドシップレイアウトによりコーナリング速度ではホンモノのスーパーカーにも負けない。うおおおお、S660は零戦の生まれ変わりだ!
ちなみに「ゼロ戦」ではなく「零戦」としたのは、ゼロ戦だとニュアンス的にシロートっぽいからです。また、連合軍側は零戦を「ジーク」と呼んだので、それでもいいです。
■ジムニーの愛称/チビゲレ
ジムニーはチビっ子ゲレンデ略して「チビゲレ」。そのものズバリ、小さなゲレンデヴァーゲンだから!
■スープラの愛称/ガメラ
あのメチャメチャ絞りの効いたふくよかなボディラインは、亀甲縛りされた豊満な女性を彷彿とさせる。
ただ、そのまんまではなんなので、それを略して「カメ」。「カメスープラ」。そう言われるとカメっぽくないすか?
最終的には、カメの流れで、その怪獣版である「ガメラ」にしたいと思いますが、いかがでしょうか?
■デリカD:5の愛称/電気シェーバー
デリカD:5はオラオラ顔のアルファード&ヴェルファイアを凌ぐ顔が話題となっておりますが「電気シェーバー」の愛称ではどうでしょうか? すでにネット上でこのように呼ばれております。
■ekクロスの愛称/パグ
ekクロスは犬の「パグ」。なんとなく大きさと顔が似ていませんか? オラオラ顔をしてますが、どこか「パグ」のように可愛らしいですよね。
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