トヨタの助手席がなんと!? 進化する福祉車両&アイテム

トヨタの助手席がなんと!? 進化する福祉車両&アイテム

 親のことを考える時期……にさしかかってきたら、まずは助手席回転シートの福祉車両を見てみませんか。高齢者サポートアイテムも含め、それらの進化の具合を探ってみた

 少しの気遣い。助手席回転シートをベース車+25万〜30万円で乗降がうんとラクに!新開発されて大注目!


トヨタの助手席回転チルトシート車

 高齢者にとってクルマの乗り降りはけっこう辛いもの。そのサポートとして助手席回転シートは有り難い存在なのだが、トヨタが今回新開発した「助手席回転チルトシート」は、新たなステージに入ったといっていい。

 使う人の快適性に真正面から取り組む姿勢と、盛り込まれたアイデアで使用感が大幅向上。

 高齢化社会の日本、’10年比較でいうと’25年には75歳以上の高齢者人口が15年間で1・5倍になることが統計調査で予測。トヨタは特にこの〝後期高齢者〟向けに力を入れており、ひとつの現われがこのシートだ。

 シエンタ、ポルテ、スペイドに新たに設定された「助手席回転チルトシート」、どういう部分が新しいのか紹介していこう(※設定車両は12月下旬から発売)。

 ■シートを前倒しすることで…

 新設定の「助手席回転チルトシート」は手動式で、レバーとボタンを押す2アクションの簡単操作。特徴としてはまず、写真❶を見てほしい。助手席を回転させた後、シートがやや前倒しになる〝チルト機構〟を採用。

 イラスト❷のようにヒップポイントが17㎝高くなることで、高齢者の立つ、座るがとてもラクになる。また、シートそのものが車外に出る部分を最小限に抑えている。これが2つめの特徴だ。

 上にあるA写真でわかるとおり、クルマの横に45㎝の幅があれば乗降が可能というから驚く。狭い駐車場でも使い勝手が向上し、従来タイプからかなりのアドバンテージだ。

■開発時に見据えている

 3つめの特徴が先に述べた「手動式」。簡単操作の手動式なので乗降時間が大幅短縮。従来の電動式リフトアップシートが降りた後のシート収納に40秒費やすのに対し、こちらは3秒だけ。上にあるBイラストにあるように、雨が降っている時は非常に嬉しい機能だ。

 「トヨタでは、車種によっては開発段階で高齢者を考慮したクルマ作りをしています。例えば新型シエンタのリアドアは車椅子のまま乗り込めるサイズに設計してあります」とはトヨタ福祉車両、開発主査の中川茂氏。アイデアの注入で、助手席回転シートはさらに使い勝手がよくなることを実感できた。

 トヨタの助手席回転チルトシート車の「ここが凄い!」

ポルテ

ポルテ ウェルキャブ助手席回転チルトシート車
181万〜204万218円   ※スペイドにも採用
  • ■シートチルト機構で乗降がラク
  • 乗降時のヒップポイントが従来より17㎝高くなり、乗り降りがラクに。
  • ■乗降スペースの縮小
  • 従来タイプはシートが110㎝も車外に出ていたが、このシートは45㎝。狭い駐車スペースで重宝。
  • ■手動式で乗降時間短縮
  • 簡単操作なので例えば雨の日、介助者は傘を持ちながらできる。シート収納も3秒と早い。
  • ■普通のクルマ化
  • 助手席を通常シートに改造し直す時、最初から低い位置に設定してあるので戻しやすい。なので頭もあたらない

次ページは : 各社の助手席回転シートも見逃せない!

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