【ジャパンキャンピングカーショー 2017】 つい欲しくなるおすすめ車両をレポート

 2月2日(木)~5日(日)、幕張メッセにて『ジャパンキャンピングカーショー 2017』が開催されている。300台以上のキャンピングカーや車中泊仕様のクルマが展示され、国内のキャンピングカーショーでは最大規模となる。

 今回は、普段86のフルバケットシートで車中泊をするWeb特派員が、真剣に「キャンピングカーを購入するなら……」の目線でレポートする。

 文:西尾タクト/写真:西尾タクト


キャンピングカーにもいろいろある!

 キャンピングカーと気軽に言うけれど、実は『キャンピングカー』とは通称であり、大きく3種ぐらいにわけられる。

  • A.  一般車を改造または殆ど手を加えずに車中泊できる簡易なもの
  • B.  メーカーごとに開発されたけん引タイプのトレーラー型
  • C.  一般流通している車両に手を加えて車検を通した8ナンバーもの

 まずAのカテゴリーに関しては、見た目はおろか中身も一般車のままだ。せいぜい便利なエアマットなどを敷くことで、「寝ることも可能」としたお手軽なものだ。まずはそのうち二つを紹介したい。

1.ホンダ『N BOX+』(ベース車両:ホンダN BOX+)

 お手軽で走りも楽しいホンダN BOX+向けの装備だ。車両本体を含む約168万円のうち、ACコンセント(1万9440円)、テールゲートカーテン(2万3760円)などを含む装備アクセサリーの総計が28万9440円となっている。

 車中泊というよりは、発電機や充電器に強いホンダならではのノウハウを活かした、オートキャンプのアシストカーというイメージ。街乗りだけではなく、お手軽にアウトドアにも挑戦できる車両だ。

N-BOX+

2.ダイハツクラフト 『ウェイクふらっとキット』(ベース車両:ダイハツ ウェイク)

 ダイハツの子会社であるDクラフトの「車中泊キット」装備車だ。シートをたおすだけで、長さ185cmのフラットスペースを確保でき、エアマットは普段畳んでコンパクトにしまっておける。

 車中泊時には倒したシートの隙間に荷物も収納が可能。日本人の平均体型ならば、大人2人が並んで横になることも可能だ。

 災害時などには、エコノミー症候群などに悩まされることなく休息をとることが出来るかも。車中泊可能という意味では最安値の186万円!

ウェイクをベースとしている
後ろから見た車体

 このカテゴリーでは、自動車メーカーが、自社のクルマを使って「こんな事も出来ますよ!」という提案型が多かった。これからアウトドアなどに挑戦したい人などにおすすめといえる。

キャンプといえば、憧れのトレーラータイプ

 さて、続いてはBのトレーラータイプを紹介しよう。キャンピングカーと言われて、子ども心にワクワクしたのは、きっとこのタイプではないだろうか。

 しかも一見高そうに見えるにも関わらず、実はこのタイプが設備の豪華さと価格バランスでは、一番コストパフォーマンスが高そうでもある。

ADRIA 『AVIVA 360』シリーズ(けん引免許不要)

 スロベニア製のキャンピングトレーラー。就寝人数は4人で、トイレ、発電機つきだ。一番庶民的なサイズで、値段も214万円とコンパクトカー1台ぐらいの価格。

 何より注目したいのが“けん引免許”がいらないというところ。クルマを既に持っているなら、すぐにでも挑戦できるのが嬉しい。

けん引き免許のいらないキャンピングトレーラー
キャンピングトレーラーの内装

Hobby 『495 WFB Excellent』シリーズ(要けん引免許)

 ドイツ製の中型キャンピングトレーラー。全長が7mを越え、いよいよ“けん引免許”が必要となる。ただしその内装はグンとランクが上がる。

 就寝規定人数は4名だが、快適さでは小型のものと比較すれば、ビジネスホテルと手軽なリゾートホテルくらいの差が感じられる。

 「泊まれるクルマ」から「泊りに行きたくなるクルマ」に格上げされた感じだ。ただし価格もグンと上がって391万円。

 内装もシャワーの有無、就寝人数の変更などさまざま選べる。なかには日本の公道では許可されていない装備などもあるので、注意が必要。詳しくは代理店(『トーザイアテオ株式会社』)で確認を。

Hobby 495 WFB Excellent
一見ホテルの部屋とも見える内装

 以上、2タイプを紹介したが、ご覧の通りネックはけん引免許の有無だろう。けん引タイプのトレーラーは何より、駆動部がない分、価格も後述のCカテゴリータイプより安い。

 さらに旅先でトレーラーだけを切り離して、クルマだけで観光を楽しんで来るなんて使い方も可能だ。けん引トレーラーを多く取り扱う株式会社ボナンザでは、“けん引免許取得助成金制度”なんてものもやっていた。

 何かと厳しいこの時代「これを機にけん引免許も取っちゃうか!?」などと少し揺らぐ特派員であったが、平均価格は400万円。う~ん…、大き目のミニバンかスポーツカーが買えてしまう。

機動力と実用性を備えたオールマイティタイプ

 キャブコン、バンコン、フルコンなどと呼ばれ、もはや「車中泊が出来るクルマ」以上の専用車。車検に対応した範囲内でさまざまな改造が施された車両だ。おそらく種類も一番多く、ランクもピンからキリまでさまざまである。

 今回はなんとか買えそうな現実的なものと、憧れてしまうモンスターマシンを合わせて一気にご紹介する。

5. NISSANNV350 キャラバン グランピングカー』
(ベース車:NV350キャラバンプレミアムGX)

 日産がキャンピングカーではなく、ひとつ上のハイクラスを提唱する『グランピングカー』として紹介していたのがこちら。

 ペットとの旅が人気の昨今、雑誌とのコラボで開発した車両とのこと。何より注目はNV350の12kWHという大容量リチウムイオンバッテリーによる蓄電性だ。一般家庭の平均使用電気量でいうと、2泊3日程度に対応するという大容量。

 クルマは本来保温性のよいものではないため、キャンピングカーにおいての冷暖房は最重要課題のといえる。この車両は特に暑さ寒さに弱いペットのためをうたうだけあって、エアコン等を動かし続けることを考えてあるのだ。

NV350キャラバンがベースのグランピングカー
内装もキャンピングカーとはことなり、豪華

ロータスRV販売株式会社(Mazda E&T)『CX-5 改造車』

 マツダからは少し変わり種を紹介しよう。天井を切って改造してある、CX-5のキャンピング仕様だ。

 今回のベース車は旧CX-5であった。担当いわく「本日の会場内で一番“走れる”キャンピングカーです!」と、“走りのマツダ”をしっかりアピール。上下合わせて4名までの就寝が可能となっていた。

CX-5をベースとしている。
展示されている車両の中で一番走れるとのこと
後ろからとった写真

ロータスRV販売株式会社『MANBOW EXE』(ベース車:ボンゴトラックGL)

 また並べて比較してほしいのが、ボンゴトラックのキャンピング仕様車。

 ハイエース、アトラスと並んで最も多いといわれるベース車両のひとつで、車両価格だけならば458万円、フルオプション込みで611万円とがんばれば手の届きそうな価格なのも魅力だ。

ボンゴがベースになっている
木と白を使った内装で落ち着きのある空間を実現

ダイレクトカーズ『アルヴェルエース ロイヤルラウンジ』(ベース車両:キャンパー特装車)

 変わり種をひとつ紹介しておきたい。名前にアルヴェルエースとあるが、よく見るとアルでもヴェルでもないし、ただのハイエースでも無いようだ。中を覗いてみると、VIP仕様のようなLEDで飾られており、とにかく天井が高い! 

 担当者も「こいつは足回りが特殊で、寝たときが最高なんですよ!」と語る通り、なるほど横になった人のことを最優先に考えられた特装車なのである。価格は777万円と少し高めに感じるが、本家のロイヤルラウンジSPが1500万を超えると考えればお買い得なのかもしれない……。

アルファード、ヴェルファイア、ハイエースのいい雰囲気をぎゅっとしたキャンピングカー
寝台はとても心地よい

フェニックスTOWA『Dolly Varden 25ft』(ベース車両:フォード E450)

 今回出展でも最大級のひとつだったのがこちら、アメリカ製の『ドリーバーデン』だ。排気量は6.8L、最高出力は305ps、2WD/FR、1790万円の超豪華車両だ。

 停泊時には、車両幅を横に広げることができ、リビングスペースは大人4人なら自宅なみの空間を確保できる。

アメリカ製ドリーバーデン
会場内で一番大きい車両の1つ
とても広いリビングスペースを保持している

バーストナー『グランドパノラマ1915G』(ベース車両:フィアット・デュカト)

 こちらも最大級の展示車両、ドイツ製の超大型レクリエーションビークルだ。排気量は3L、最高出力は177psのディーゼルターボで、6輪のすべてにブレンボのキャリパーとブレーキを装着している。

 前方の空まで見上げられるパノラマウインドウにはシャッターが装備されており、密閉遮光性能も考えられ、居住性能をとにかく重視した作りだ。

 就寝定員は意外と少ない4人とされており、これもヨーロッパならではの快適性を重視した規定であると担当者は語る。

グランドパノラマ1915G
快適空間を実現した内装
4人定員ということもあって、ゆったり過ごせそうだ

 なお、TOWAモータースの担当者によれば、「キャンピングカーという呼び方は和製英語で、海外ではRV(レクリエーションビークル)または“モーターホーム”と呼ばれている」という。

 なるほど、まさにここまでくると走る家だ。と納得しかけたところに「モーターホームは住むところでは無いんです! 過ごす場所なんです!」ともう一言。

 「お金持ちが税金対策に買って、年に数回しか乗らない……、ではなく、幸せな家族がこのモーターホームでちょいちょい出かけられる、そんな心の余裕がある国になればいいですよね」とも。

いざというときに心強い特殊車両たち

 最後に特殊車両展示コーナーでは災害時に活躍した車両も展示されていたので紹介したい。

アトラス バイオトイレ&シャワーカー(ベース車両:日産 アトラスなど)

 バイオトイレと呼ばれる、微生物分解を利用した最新設備を搭載した車両だ。1000万円級のキャンパーでも、ここまでトイレに特化した車両は無い。まず、臭くないのだ。新築ハウスのような木の香りが車内に漂う。

 1日70回利用したとしても、一晩おいておけばほぼ分解されて、サラサラのおがくず状態に戻るそうだ。日本のトイレ技術の凄さをまさか本会場で実感するとは思わなかった。

災害車両 アトラス
微生物分解を利用した最新設備を搭載した車両

災害車両『Mini Big 水陸トレーラー』

 先の災害から見直された水害対策の車両。スズキのボート用エンジンを取り付け、緊急時のボートとしても活用できるけん引トレーラーだ。

水害対策のクルマ?

 以上、駆け足で紹介してきたが、会場にはまだまだたくさんのクルマがある。ぜひ足を運んで、自分の目で確かめてもらいたい。

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