三菱自動車は11月6日、2026年度第2四半期(4〜9月期)決算を発表した。上期は円安や売価改善などの効果で営業利益306億円(前年同期比77%増)を確保したものの、中東紛争の長期化に伴う資材費・輸送費の高騰と、ASEAN・豪州での電動化シフト急加速が響き、通期の営業利益見通しを700億円(期初計画比200億円減)へと下方修正した。そんな厳しい事業環境のなかで、下期の反転攻勢の材料として期待されているのが2026年9月に世界初披露した新型パジェロだ。決算会見で公開された最新の受注状況と、三菱自動車が描く巻き返しのシナリオを詳報する。
文:ベストカー編集局長T/写真:三菱自動車
【画像ギャラリー】新型パジェロ世界受注9,000台!! 三菱上期決算資料(25枚)画像ギャラリー新型パジェロ世界受注9,000台の内訳、日本は6,000台を超える勢い
三菱自動車が10月29日に国内正式発表した新世代フラッグシップSUV、パジェロ(タイ、豪州でも順次発表発売)。2026年上半期(第二四半期)決算会見で、「今年度(~2027年3月)中に目標10,000台受注のところ、11月5日までで世界9,000台受注」と発表された。質疑応答でベストカーが「この9,000台受注の内訳を伺いたい」と尋ねたところ、営業担当の五十嵐京矢副社長が以下のように回答した。
資料上は「9,000台」と丸めた数字で表記しているが、10月29日の国内発表会で明らかにした「5,500台」から「すでに数百台が上積みされている」状況だという。これにより国内の受注は6,000台規模に達しているとみられる。
また、新型パジェロ増販の勢いが際立つのがタイ市場だという。日本市場に先駆けて発表発売となったタイ市場でも「受注2,000台を超える」とし、「実はタイのほうが少し勢いがあるかなという感じで伸びている」と五十嵐副社長。(日本6,000台+タイ2,000台で)残る約1,000台が豪州ぶんとみられる。
ベストカーがタイでの新型パジェロの価格帯について「タイではかなり高級車だと思うが、それでも売れているということについて、所感を」と聞くと、五十嵐副社長は「単純に日本円に換算すると、新型パジェロは日本よりも高い、高級モデルとして販売している」、「現在その価格帯にはあまり競合もいない、あるいは輸入車の価格帯」としたうえで、「(それでも)非常に多くのお客様からすでにご注文をいただいていることに対して手応えを感じており、やはりパジェロのブランドバリュー、あるいはパジェロに期待されるところが非常に大きいんだなということを改めて認識している」と、受け止めを語った。
ベストカーはさらに、今年度の販売目標10,000台(2027年3月末までの実質半年間)の達成が視野に入るなか、「下半期だけで受注10,000台ということは、来期(2027年4月~2028年3月)はグローバル通年で20,000台目標、ということでいいのか?」と踏み込んだ。これに対し五十嵐副社長は「詳細は申し上げられないが、我々としてはもう少し多く売りたいと思っている」と、年間20,000台を上回る水準を目指す意向をにじませた。具体的な数字は「発売のタイミングで説明したい」として、12月17日の国内発売時まで持ち越す形となった。
10月29日の新型パジェロ発売開始以来、全国の三菱ディーラーには来場者が増えているという。まだ全国の販売店にはパジェロの展示車や試乗車が行き渡っていないが(世界中で展示車と試乗車の取り合になっているそう。いい話だなーー)、これから徐々に展示車や試乗車が増えれば、それに合わせて来場者も増え、パジェロ以外の三菱車の売れ行きも上がってくるはず。下期の三菱の躍進に期待したい。


























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