■いすゞギガ 先行して進化した偉大なスタンダード
デビューラッシュとなった今年の大型トラック界において、1年ほど先行して登場していたのがいすゞのギガだ。
新型はキャブの骨格部分を中型車用のワイドキャブと共用し、2.5m幅のベース部分と片側10cmのギャップを持つ仕様となっている。
10Lの6UZ1-TCS型380psエンジンは最大トルクを5kgmアップさせるとともに低速域でのトルクを増強。発進時は力強いスタートができるようになっている。
また「スムーサーGx」と名付けられた12AMTも制御の見直しによって変速時間を大幅に短縮、加速のスムーズさを実現している。
そのAMTのシフトレバーは従来と同じHパターンが採用され、自動/手動のモード切り替えがワンタッチでできるようになっている。
もちろん安全装備にも抜かりはなく、車間距離警報、ミリ波レーダーを使用した車線逸脱警報システム(LDWS)も持っている。
■UDクオン 環境に優しい先端トラック
この4月にフルモデルチェンジ。先代より尿素SCRは好評だったが、新型は平成28年排ガス規制をクリアしたGH11エンジンと12段AMTを組み合わせて登場。よりクリーンで環境にやさしいトラックになった。
搭載エンジンは11Lの直6。ユニットインジェクターとコモンレール両方の特長を生かした新高圧燃料噴射システムを採用、幅広い回転域で強力なトルクを発揮してくれる。
最高出力は360~420psまでの3機種。組み合わされるミッションは12AMTが基本だが、機種に応じて7MTと12MTもセレクト可能。
そしてトピックはディスクブレーキの採用(このへんはトラックらしいかも)と、フォアトラックと呼ばれるGPSを利用した先読み機能による省エネ運転サポートシステム。
これは一度走ったことのある道路の勾配などを学習し、車速やエンジン回転数、補助ブレーキなどを自動制御して節約運転をサポートしてくれるというすぐれもの。
こりゃトラックだけにとどまらず、ぜひとも乗用車にも搭載して欲しい先進のシステムといえる。
■日野レンジャー 中型トラック界の雄
本企画では大型トラックをメインで紹介しているけれど、こちらレンジャーは16年ぶりに刷新されたという中型トラック。上のプロフィアと同時にデビューした最新モデルだ。
エンジンは新型の5.1Lで、2段式過給ターボにより最高出力190~260psまでの5機種が用意されている。組み合わされるミッションは、4WD用の6MT、ワイドレンジ化された7MT、そしてAMTも設定されている。
フロントフェイスの特徴は、ヘッドライトをバンパー内に埋め込んだこと。これによりグリルデザインは上のプロフィアに似た堂々たる面構えになっている。
ヘッドライトはLEDだ。インテリアも奇をてらわないもので、初めてトラックを運転する人にとっても親しみやすく操作しやすいデザインになっている。
■スカニア410tractor 北欧生まれの次世代の主役
日本では馴染みの薄いスカニアは、ボルボと同じスウェーデンのブランド。日本では馴染みが薄いといったが世界レベルでは第3位なので、実は大メーカーなのである。
スカニアの大型トラックは大きさの順に上からP、G、Rとあるが、日本に導入されているのは真ん中のG。
ここで紹介するG410は13Lの410ps直6エンジン搭載。組み合わされる12AMTには流体リターダーもセットされているのでスムーズなドライブが可能。
先進システムとして追従式クルーズコントロールや降坂クルーズ、プリクラッシュブレーキなど満載している。
運転席周りでオモシロイのは、人間工学的に配慮したラウンドしたインパネ。操作性を考慮したインパネだが、視認性が上がりドライバーの使い勝手もよくなる。
運転席後ろのベッドは欧州サイズで快適そのもの。過酷な環境下の長距離ドライブも、これなら快適に過ごせるようになるはず。
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