■「いまダイハツ車に乗っているユーザー」はどうすればいいか?
ダイハツ工業によると、今回見つかった不正により新型車の生産(出荷)は全車種ストップするとのこと。もちろんメーカー、仕入先、販売店、納車を待つユーザーにとっては大打撃を受ける措置だが、その前に、本件でなによりの被害者である「いままさにダイハツ車に乗っているユーザー」は、今後いったいどうすればいいのか。不正は1989年発表のアプローズから行われていたという。さすがにいまアプローズに乗っているユーザーはごく少数派だろうが、いっぽう「その頃」から認証試験現場で不正が行われていたとすると、いま走っているダイハツ車の多くは、認証試験において不正が行われていた可能性が強い。
そうしたユーザーはどうすればいいのか? これまでと変わらず乗り続けていても大丈夫なのか? それともなんらか(リコールなど)の措置を待つべきなのか? 大丈夫なら大丈夫と言うべきではないか? 今日、明日、大切な命を載せて走る数百万人のダイハツ車ユーザーは、今回の報道を受けて、どうすればいいのか? 会見への質疑応答で、そのことについて聞いた。
【ダイハツ奥平社長、トヨタ中嶋副社長会見・質疑応答】
弊誌編集部「本件の最大の被害者は、ダイハツ車へお乗りのユーザーだと考えます。今回発表された認証の不正該当車種はダイハツ現行全車に渡っており、リストを見ると先代ムーヴ、パッソ/ブーンなども入っている。合計すると日本国内だけでも数百万台。今まさにダイハツ車にお乗りの方は、明日、今日、安心して乗っていていいのか? 問い合わせればいいのか? どうすればいいのか、奥平社長ご自身から伺いたいです。」
ダイハツ奥平総一郎社長「お客さまには多大なるご迷惑をおかけしております。大変申し訳ありませんでした。重ねて、全力で原因究明と再発防止策を講じてまいります。
そのうえで、いまダイハツ車へお乗りの皆さまへお伝えしたいのは、調査の最終段階でキャストの側面衝突試験における「乗員救出性に関する安全性能(ドアロック解除)」が法規に適合していない可能性が判明いたしました。現時点で本件に関係する事故情報は把握しておりませんが、引き続き、徹底した技術検証と原因究明を行っており、速やかに必要な対応を実施してまいります。
それ以外の、今回公表された事案に関しましては、すべて法規に定められた性能基準内に収まっていることを確認しております。そのことは、この会場へ来る直前までずっと確認してまいりました。
もちろん引き続き、全力をあげて社内で調査を進めてまいります、何かありましたらすぐにご報告いたしますが、今の時点では、今までと変わりなく、安心してお乗りいただきたいと考えております。」
トヨタ自動車中嶋裕樹副社長「横から失礼いたします。本件に関しましては、トヨタ自動車としても、いまお乗りのユーザーの皆さまに、今後も安心してお乗りいただくことを最優先に考えております。今回発覚した174個の不正行為について、実際にお使いいただく際に不具合が出ないかをトヨタもしっかり入って調査してまいりました。その点については安心してお乗りいただき、この先さらに何かわかりましたら、すぐにお知らせいたします。」
上記のとおり、(今後の話はともかく)いま、明日、今日、ダイハツ車をお使いの皆さまにお伝えしたいのは、とりあえずいま走っているダイハツ車は(再度調査しているキャストの衝突時ドアロック解除問題除いて)、法規を満たしている、とのこと。
そのことはトヨタも第三者組織(※)も確認しているので、とりあえずは安心して引き続きお使いください。もし今後、リコールやサービスキャンペーンなどありましたら、当サイトにてすぐにお知らせいたします。
ダイハツ車の認証申請における不正行為に関するお問合せ(専用ダイヤル)
フリーコール(ダイハツ)0120-055-789 受付時間:9:00~21:00
※法規が定める性能基準を満たしていることは確認するとともに、検証結果・プロセスの妥当性についても、第三者認証機関である「テュフ・ラインランド・ジャパン株式会社」が確認したとのこと
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